住宅ローンが終わっても暮らせる家
長く暮らせる家なら基本性能を備えていなければなりませんが、何よりもまず、長持ちしなければなりません。家を建てるときは性能面にこだわって長く暮らせる家を建てたいものです
建てた人が、生涯問題なく暮らせる程度の耐久性はもちろんのこと、できれば、子や孫など次世代に引き継げるくらい長持ちする家が理想です。
住宅性能表示制度の劣化対策等級では、3世代に住み継げる家は75~90年の耐久性がある家とし、最高等級3としています。長期優良住宅の認定基準も等級3です。ひとつ下の等級2は、おおむね50~60年で2世代に住み継げる家が目安。老後も問題なく暮らせる耐久性を求めるなら、この等級2がクリアしたい基準の下限だといえるのではないでしょうか。
建築後のメンテナンスも考えて
住宅は、建設後も定期的に適切なメンテナンスが必要ですが、メンテナンスをするには費用がかかります。ですから、できるだけメンテナンスがラクであることが必須条件です。耐久性の高い部材を採用したり、費用を抑えられるような構造・仕様にして、メンテナンス費用や回数を最小限にする工夫が必要です。また、親世代から家を引き継ぎ、建設費を負担しないですむ世代なら、後にかかるメンテナンス費用を捻出しやすくなります。最初に長持ちする住宅を建て、メンテナンスのラクな家を建てたほうが、その後の維持管理もきちんと行われる可能性があるということです。
次ページでは、もうひとつどうしても必要な耐震性について説明しましょう。