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エレベーター保守点検の重要性

6月3日のエレベーター事故と同じような事故を起こさないためにも、設置する側(大家さん)もエレベーターについて理解しなければなりません。

浦田 健

執筆者:浦田 健

アパート・マンション経営ガイド

エレベーターのメンテナンスについて理解を深めましょう!

メンテナンスをマメに行おう


6月3日東京都港区のマンションで起きたエレベーターの事故は、皆さんの記憶にも新しいと思います。事故原因は、現在警視庁で調査中です。しかし設置されていた、シンドラーエレベーター社製のエレベーター故障のニュースが毎日のように流れています。同じような事故を起こさないためにも、設置する側(大家さん)もエレベーターについて理解しなければなりません。
今回は、この度の事故原因を客観的な視点から検証し、エレベーターについてお伝えしたいと思います。

法定点検は年に1回が義務付け


エレベーターは、建築基準法第12条で年に1回の検査、法定点検をすることが定められています。また法令(建築基準法 施工令第129条の10)で「かご及び昇降機の全ての出入り口の戸が閉じていなければ、かごを昇降させることが出来ない装置」を設けることが定められています。
エレベーターのメンテナンスは、法令上は年に1回の点検報告が、義務付けられています。しかし、一般的には通常1ヶ月~3ヶ月に1回の割合で点検を行っています。

エレベーターのメンテナンスに関しては以前にも、解説させていただきました。(/gm/gc/31123/
そのときの記事でも紹介しましたが、エレベーターのメンテナンスには2通りの契約種類があります。

フルメンテナンス契約(エレベーターに関する機器装置などの各部品の点検・ 給油・調整を行い、 故障や劣化した部品の交換、修理をする契約。 修理費用は月々の保守料に含まれている。)
POG契約(エレベーターに関する機器装置などの各部品の点検 給油・調整を行う。電球・ヒューズ・リレーリード線 などの小消耗品は保守料に含まれているが、 その他の部品の交換、修理は別途料金になる。)です。

今回の港区の事故では、ブレーキの劣化が原因の一つとも言われています。また、今回の事故で明らかになったことは、事故になったエレベーターは、この4年間でメンテナンス料金が4分の1に下がっていました。2003年度ではシンドラー社が年間446万円のメンテナンス料で行っていました。しかし、事故を起こした今年は独立系のメンテナンス会社が年間115万円でメンテナンスを請け負っていました。
安い、高いだけで判断するわけではありませんが、メンテナンス契約の内容も大家さんは把握しておく必要があると思います。

東芝が画期的な試み


エレベーターでは国内で2位のシェアを誇る東芝がこの度画期的な試みを行っています。東芝社製のエレベーターを所有されているオーナーさんに対して、自社での(東芝での)メンテナンス契約の有無に関わらず、無償で臨時点検を行うというものです。
今回の臨時点検は、
「エレベーターは東芝社製のものだけどメンテナンスは別会社に依頼している場合でも無償で点検を受けることが出来ます。」(機種が東芝社製のものに限ります)
エレベーターのメンテナンスは、単に金額が安いというだけで選ぶのではなく、契約内容を(メンテナンスの種類)よく確認し、時には有料でも設置した会社にメンテナンスしてもらうことも必要になるのではないでしょうか?
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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