施工期間の短さもプレハブ住宅ならでは
先日、あるプレハブ系ハウスメーカーの施工現場を見に行って、改めて驚いたことがあります。それは施工の早さ。その現場では、建物の構造部分と外観までの工事なら3日以内で終了してしまうということでした。プレハブ住宅の施工現場。この現場の場合、1階の建て方工事は1日ですんでしまった。プレハブ住宅の施工期間の短さをよく表している |
他の工法との比較は難しいのですが、施工期間が短いというのは、仮住まいの期間が短くてすむということです。あまり注目されませんが、仮住まいにもそれなりのコストがかかります。ですから、施工期間が短いことは、仮住まいのコストを抑制できるというメリットがあるというわけですね。
プレハブ住宅の特徴は工業化、工場で生産されることにありますが、そのメリットは施工期間の短さだけではありません。現場で施工するよりも、工場で生産する方が作業効率が高まり、それは品質の向上、施工ミスの軽減にも寄与します。
中でも、ユニット住宅のハウスメーカーでは、全工程の8割以上を工場で行っているケースもあります。例えば、それぞれのユニットの中にキッチンやトイレ、浴室、ドアやサッシなどといった住宅設備の設置や、電気配線まで実施。そのユニットを現場までトラックで運び入れるというわけです。
大量生産から「邸別生産方式」に移行
ユニット住宅の生産ライン。この写真からは工場内でユニットに様々な部資材、設備が設置されていることがわかる。このような作業の様子を来場者にも積極的に公開している(写真はセキスイハイムの工場) |
この方式は、コンピューターやインターネットなど情報技術の進歩によるもので、今は例えば、構造躯体の鉄骨材1本をとってもそれぞれ邸別に生産と管理が行われています。これにより、より自由度の高い住宅設計と供給が可能となっているのです。
プレハブ系ハウスメーカーでは、工場の見学会を積極的に行っています。一度、見学されることをお勧めします。他の工法を含め、住まいづくりの参考になることも多いと思います。
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