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湘南ヨットマンのセカンドライフ(1)

青い海に帆をあげて、白波を切って走るヨット。なんて優雅で贅沢な趣味!ずっと憧れていた湘南のヨットマンを海の上で取材しました。やったあ~!

平野 ゆかり

執筆者:平野 ゆかり

別荘・リゾートマンションガイド

クルーザーを共有して海を楽しむ

三浦半島油壺に近いマリーナ

湘南の逗子・葉山に取材に出るたびに、マリーナに浮かぶ船を見ながら、どんな人たちがこの海で遊んでいるのだろう、といつも思っていました。

クルーザーは1000万円以上するそうです。そんな船を持つことができるのは、お金持ちでないと無理だわ……、私とは違う世界だ、と思っていたのですが、今回は、そんな高嶺の花物語ではなく、がんばれば手が届くかもと勇気が出るオーナーさんが登場。クルーザーを何人かで共有して海を楽しんでいるヨットマンのお話です。

逗子で地元の若いアーティストを応援するギャラリー「アートコミュニティー モラモラ」を共同で経営しているHさんとGさん。たまたまギャラリーで逗子や葉山のアーティストについて話を伺ったときに、「友達とヨットを持っている」という話をチラッと聞いていたので、ぜひそれを取材させてくださいとお願いした次第です。

会社員なのに年間30~40日は海の上

Hさんのヨットとの出会いから聞いてみましょう。
ヨットを始めたのは、高校生のとき。小学校の同窓生と一緒にディンギーから始めたそうです。大学を卒業して田町にある会社に就職。宣伝の仕事をされていましたが、その関係で今、ギャラリーの共同経営者であるGさんと知り合いました。Gさんもヨット仲間で、同じ企業グループのヨット同好会メンバーとともに35年ヨットを楽しんでいます。

「仕事をしている頃は2週間に1度、必ず海に来ていました。長く休みのとれる年末には式根島や大島に行っていましたね。都会で仕事をするとストレスがたまる、そのぶん海で発散させていたような生活です」とHさん。

会社員でありながら、年間30日から40日くらいは海に出ていたそうで、それはかなりすごいことです。「当時は、高度成長期でしたから仕事もやたら忙しかったですよ。休みの日、普通の人は家で寝ているんだけど、僕はヨットのなかで寝ているんです。そのほうが心も体も休まるから」。結構、ムチャクチャなことをやって来ましたけど……と少年のような笑顔で話してくれます。

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