海外生活の経験からリノベーションへ

共に料理のプロのSさん夫婦。パティシエの奥様がお菓子作りを楽しむため、ステンレスとタイル2つの素材をつかったキッチン台に。
中古住宅を改修して、オリジナルの家を手に入れるリノベーションという方法。今回は、東京都調布市の築30年の中古住宅をリノベーションしたファミリーを紹介します。施主のSさんはコック。パティシエの奥様と4歳のお子さんの3人家族です。ご夫婦が出会ったのはフランス。海外生活の経験から、日本でもマンションの内装を自分達の好みにつくり替えて暮らしたいと考えたと言います。そんなSさんが見つけたのは、室内と同じくらい大きなバルコニーが付いた約91平米、築30年の中古マンション。この物件をリノベーションすることに決めました。

歪んだ間取りには必然ゆえ

上の画像はSさん宅を上から見たもの。歪んで貼られたフローリングのリビング。まるで1室だけ傾けたような不思議な間取りです。奇抜でカッコいい間取りですが、実際はデザインをする上で必然的に生まれました。互いに料理のプロであるSさんご夫婦にとって、自宅のキッチンは特別な場所。「仕事とは違って、もっとじっくりと料理を楽しみたい」。キッチンはSさん宅の中心。部屋を傾けることで、オープンキッチンの正面が部屋全体に大きく面する空間をつくりました。キッチンダイニングは大きなホールのイメージ。また、傾いた部屋は、玄関を入ったときの“視界の抜け”を最大限にし、空間を広く感じさせることにも一役かっています。

間取りは既存のものを選ぶ。そう考えている人も多いかもしれません。しかし、リノベーションでは、一旦マンションの内装をスケルトンと言われる躯体の状態にするので、1から間取りを考えていくことができ、自由にオーダーすることが可能なのです。

次のページでは、Sさん宅の内装のデザインを紹介します。