/インフルエンザ治療薬…タミフル・リレンザ・イナビル

インフルエンザ治療薬「タミフル」とは?

インフルエンザの季節。最近徐々にニュースでも取り上げられてきました。すでに「タミフル」という薬の名前を聞いた方も多いのでは?そこで今回は、タミフルについてご紹介します。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

タミフルは、2007年3月20日、厚生労働省より「原則的に10代には使用禁止」となりました。これまで、10代の投与に関して「投与に関係なく発症後2日間は注意して患者の様子をみておく」ということでしたが、12歳の男児の飛び降りによる骨折が二例報告されました。10代は体力があり親などが静止できないということや、飛び降りの事例を重く見て、このたび10代の使用禁止に踏み切ったようです。

タミフル服用後の異常行動について(緊急安全性情報発令)>厚生労働省薬
タミフル/緊急安全性情報>中外製薬
タミフルの精神関連の副作用情報(海外)/Suicides raise fears over Tamiflu>BBCnews

使用に関しては、医師の説明を充分受け、判断してください。

以下、この記事は、2005年11月16日に作成したものです。

「タミフル」ってどんな薬ですか?

タミフル
最近よく聞く「タミフル」。本当にきちんと理解していますか?
Q:最近、テレビやニュースで「タミフル」という薬が話題になっていますが、どのような薬なのですか?インフルエンザと関係があるとはなんとなくわかるのですが…。

A:お答えしますね。報道で「政府がタミフルの備蓄を指導」や「タミフルを飲んで異常行動」など、タミフルという薬が話題になっているので、気になるのは仕方ありませんよね。

タミフルとは、インフルエンザ治療に対して画期的な薬といわれています。副作用なども含めて、下記で詳細にご紹介します。

※インフルエンザについては、以前の記事「インフルエンザについて」をご覧ください

タミフルとは?

タミフルは、中外製薬から発売されたインフルエンザの薬(製造元はスイスの製薬会社「ロシュ」)です。体内でインフルエンザウイルス(A型、B型)を増やさないようする薬です。効果として、インフルエンザの症状がさらにひどくなるのを抑え、症状が出ている期間を短縮します。ただ、インフルエンザのウイルスが増えていく時期に飲まないと期待するほどの効果はみられず、飲んだからといってすぐに症状が軽減されるわけでもありません。

タミフルの効果は?

上記のように、インフルエンザの症状が出てから48時間以内に服用しなければ効果が低くなります。また、インフルエンザA型・B型に効果がありますが、C型や細菌性の風邪などには、効果がありません。そのため、病院でインフルエンザの型を判定する検査をした後、医師が必要に応じて処方します。

インフルエンザ感染は周りに広がるのが早く、発病すると仕事ができなくなり、人数が多いと業務の機能がストップすることが懸念されます。また、子供や高齢者など免疫力や体力の低い人は、最悪、インフルエンザで死に至ることもあります。ウイルスの蔓延に伴う社会的な影響を考え、政府もタミフルの備蓄など、早めの対策を検討しているのです。

>>次のページでは、タミフルの処方方法と、使い方についてご紹介しています!>>
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