耐震リフォーム/耐震リフォームの費用

これならできる!低予算耐震リフォーム(2ページ目)

安心して住まうためには耐震対策は非常に大切です。しかし悪質業者の影響で、耐震リフォームは非常に高いものと思われがちです。今回は比較的低予算でできる耐震補強リフォームについてご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

耐震金物リフォームはそんなに高いものではない!

耐震金物
構造部の必要な箇所に、適正な施工がなされていることが重要です。(画像提供:サン・ライズ工業株式会社
「耐震金物」は耐震性能を向上させるために必要不可欠とも言うべき材料です。しかしながら、その材料が持っている性能を過大評価し、「たくさんつけることで耐震性が増す」などと言って強引な営業をする業者がいることも事実です。

耐震金物の工事においては重要なことは、適切な箇所に、適切な耐震金物を、適切な施工で取り付けることにあります。また耐震金物は、土台部と柱や筋交いといった構造部の接合部分を、より強固に接続しておくためのものですから、既存の構造部が腐食していたりすると、その効果が発揮できませんので周囲の腐食状態も必ず確認しておきましょう。

耐震金物自体の価格は、取り付ける箇所や役割によって異なりますが、1個あたり数千円~3万円前後であり、決して高いものではありません。1軒の住宅に標準的な耐震金物を10~20箇所取り付けた場合でも、取付費を含めた工事費用は20万~40万円前後が相場です。耐震金物の取り付けだけで数百万円を提示してくる業者も見受けられますので、業者選びの際には気をつけておきたいものです。

耐力壁を増やすなら、1箇所7万円から

壁補強ボード
室内側から手軽に施工できる壁補強ボードも有効な手段です。(画像提供:大建工業株式会社
住宅には耐力壁がバランスよく配置されていることが重要です。耐力壁が少ない、あるいは配置のバランスが悪いという場合に、後から耐力壁を作る必要がありますが、住まいの内壁側から補強する方法であれば、比較的安価に仕上がります。

耐震補強用のボードを室内側の壁に後付けするだけなので、大規模な工事は不要ですし、床や天井はそのまま施工できるので、費用負担も小さくて済みます。壁0.5間(910mm)1箇所あたり、7万~10万円程度で可能ですので、住まい全体の耐力壁の配置を考えながら、壁紙の張替えといった内装リフォームと合わせて実施してみると良いでしょう。
※既存壁(室内側)の解体、材料費、施工費、廃材処分費含む。

とにかく不安に付け込むトークに要注意!

耐震補強はまずしっかりとした現状把握から始まると言っても過言ではありません。点検商法で突然押しかけてくる業者とすぐ契約してしまうのではなく、ご近所などの評判などを参考にして、業者選びをするようにしましょう。

耐震だけのリフォームを検討するより、お部屋や水回りのリフォームの際に耐震補強も行うようにすると、こういった心配も少なくて済むはずです。くれぐれも「今日契約したら○○円値引く!」とか「近所はみんな契約したので……」といったセールストークには引っかからないよう、家族全員で災害の時にどう備えるかを、常に話し合っておくようにしたいものです。

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