薬はきちんと使ってくださいね |
コップ一杯の水(白湯)で飲む
薬を水(白湯)と一緒に飲む理由は、「薬を水で溶かして吸収を促す」ためです。水なしで薬をそのまま飲む人がいますが、薬がのど(食道)に引っかかったまま溶け出し、食道の炎症を起こして潰瘍になることもあります。また、薬によっては、水なしで飲むと溶けずにそのまま排泄されることがあります。必ず、コップ一杯ぐらいの水は飲むようにしてください。
※トローチ・舌下錠・チュアブル錠など、水なしで飲めるものは除く
また、水以外の飲み物で飲む人もいるようですが、薬によっては、柑橘系のジュースや牛乳などで飲むと成分が変化したり、薬の効果が弱くなるものもあります。
以前は、緑茶、ウーロン茶などのお茶で飲むと、一部の薬の成分(鉄剤)がお茶のタンニンと反応してしまい、吸収されづらくなると言われてましたが、今は特に影響がないとされています。
詳しくはこちらをご覧ください。
お薬の基礎知識Part5 注意したい薬の飲み合わせ>>
また、あまり知られていませんが、何を食べたかによって、薬の吸収に影響をもたらすことがあります。例えば、バナナやパイナップル、納豆は、抗生物質や高血圧のお薬、お肉などの高たんぱくの食事は高血圧のお薬、揚げ物など油分の多い食事は、喘息薬や抗生物質など、影響を受けることがあります。
その他、魚やアルコール、カフェイン、タバコなどもお薬の効果に影響を与えてしまうことがあります。詳しくはこちらをご覧ください。お薬の基礎知識part7 薬と食べ合わせの関係>>
薬を飲むタイミング
お薬の袋や外箱には、薬を飲むタイミングが書かれています。実際、食事をしてからどのくらいで飲めばいいか、食事ができない場合はどうすればいいかなど、よく分からないという方も多いようです。- 食前……食事の30分前ぐらいに飲みます。
- 食直前……食事を取る10分ぐらいを目安に服用します。
- 食後……食事が終わった後、大体30分以内に飲んでください。
- 食間……食事の前、または食事の後2時間以内に飲みます。
A:朝食前2時間、朝食と昼食の間、昼食と夕食の間
B:朝食と昼食の間、昼食と夕食の間、夕食の後2時間後
どちらに該当するかは、かかりつけの医師・薬剤師さんに相談してみてください。
- 頓服(とんぷく)……病気の症状に応じて、その都度飲む薬です。病気や体質によって違いますので、窓口で確認してください。
薬が入っている袋を見ていただければわかるように、「食後」以外にも飲むタイミングは色々あります。薬は食後と思い込まず、必ず確認するようにしましょう。
安全性と効果を確かめて開発されている薬ですが、どうしても副作用が起こる場合があります。しっかり理解しておくことが大切です。
⇒4.薬の副作用 >>