ピルのメリット・避妊効果
なかにはピルは扱っていない病院もあるため、事前に電話で問い合わせてみましょう
ピルは、世界で最も多くの人に飲まれている薬といわれています。避妊目的と避妊以外の副効用目的で、全世界で1億人以上が服用しているのです。日本でも、学生や未婚の女性だけでなく、妊娠でまだキャリアを中断したくない女性を始め、多くの女性が使用しています。
ピルの飲み方・1日の内服回数
ピルは毎日同じ時間に飲みます。朝9時に飲む人は、次の日も朝の9時ごろに飲んでください。成分が入っている薬を21日間飲みます。その後7日間は飲まない、またはプラセボ(偽薬:ぎやく)という成分の入っていない薬を飲みます。21日間飲み続けた後、3~4日後ぐらいに月経があります。ピルの種類…21錠タイプと28錠タイプ・デイワンとサンデイ
コンドームよりも確実に避妊することができるピル。月経コントロールができることも魅力の一つです
■錠数が異なるタイプ
1つのシートに21錠入っている21錠タイプと、28錠入っている28錠タイプがあります。
・21錠タイプ
21日間飲んで、7日間薬の服用を休むタイプ(休薬するタイプ)。8日目から次の新しいシートの錠剤を飲み始めます。
・28錠タイプ(右図)
28日間飲み続け、錠剤がすべてなくなったら29日目に新しいシートの錠剤を飲み始めるタイプ。28錠タイプの最後の7錠はプラセボという実際は薬の成分が入っていない偽薬です。21錠タイプだと7日間の飲まない期間、何日目かわからなくなってしまうことがありますが、28錠タイプですと薬を飲まない期間がないため、服薬の習慣をそのまま維持できるというメリットがあります。
■飲み始める時期が異なるタイプ
・月経が始まった日に飲み始めるDAY1(デイワン)タイプ
・月経開始日からみて最初の日曜日から飲み始めるSunday(サンデイ)タイプ
どちらも効果は一緒ですが、Sundayタイプは月経が日曜日にあたらないようにコントロールできるため、土日のイベントや旅行などが多い人はこちらを選ぶと便利。
どちらも飲み始めてから1週間は確実な避妊効果が得られないので、コンドームなどの他の避妊方法を併用しましょう。
ピルを処方してもらう方法
日本でピルを手に入れるには、医師の処方せんが必要です。産婦人科(婦人科)や一部の内科を受診し、医師に処方せんを発行してもらいましょう。扱っていない医院もありますので、事前に電話で問い合わせることをオススメします。初診の際には子宮の状態を超音波などで見る内診や、子宮がんの検査をする場合があります。受診で特に問題がなければ処方せんが発行され、すぐにピルを入手することができます。
産婦人科が初めてで、恥ずかしかったり不安に感じる人もいるかもしれません。しかし、月経を迎えているのなら、一度は産婦人科を受診しておいた方がよいのです。万一、子宮内膜症などの女性の病気があった場合も、早期治療ができます。相談できる産婦人科の先生を見つけておくと、将来子供を作るときも含め、色々な女性ならではの心配事を話せて、精神的にもサポートを受けることができます。
ピルの費用・いくらかかるかの値段の目安
ピルの処方は保険がきかないため、自費診療になります。目安として初回は検査が必要なので1万円前後、ピル自体の費用が1ヶ月分の1シートが2000~3000円程度です。ピル自体の値段も医院によって異なるので、心配な人は事前に電話などで問い合わせるようにしましょう。時々、お金がかかるという理由でピルの服用を躊躇する人がいますが、確実な避妊はお金には変えられない部分もあると感じます。月々3000円前後の費用が安いか高いかという価値観は人それぞれだと思いますが、10代~20代前半の人工中絶が増えていることからも、心と体を傷つけてしまう妊娠・中絶のリスクを未然に防ぐことを考えなくてはなりません。
ピルを服薬する上での注意点や飲み忘れた場合の対処法については、「ピルの副作用、ピルを飲んではいけない人」や「24時間が分かれ目!ピルの飲み忘れ時の対処法」に詳しくまとめてありますので、あわせてご覧下さい。