糖尿病は患者の性格が問われる病気?

日常生活も立派なエクササイズです。
糖尿病のための薬や医療機器、合併症のバックアップ態勢はこの20~30年で驚く程の進歩を遂げています。皮肉なことに医療技術が発達すればする程、糖尿病者のコントロールが悪いのは患者自身の責任ということになってしまいました。

もともと糖尿病は患者自身が問われる病気です。「糖尿病臨床の父」と称されるアメリカのエリオット・ジョスリン(1869~1962)はこう言っています。
「糖尿病ほど患者の自覚と理解が必要な病気はありません。知識が物をいうけど、それだけでは糖尿病者は救われません。糖尿病は患者の性格をテストする病気であって、それに耐えて成功するには、知性に加えて正直と自制と勇気とが求められます」

ジョスリンは1922年のインスリン発見のあとに、直ちにインスリン治療を始めていますし、患者教育の必要性を見抜いて各分野からなるチーム医療で教育に当たるシステムを最初に作った医師です。ジョスリンの言葉どおり、糖尿病は医療のサポートを受けて自分自身で治療する病気なのです。

でも最初から知識を詰め込む必要はありません。生涯にわたって付き合う病気ですから少しずつ身につけるものです。とても難しい病気ですから時間と経験が要求されます。恐れ過ぎないように、甘く見ないようにして毎日の生活を"おおむね"守っていけばなんとかなるものです。

1型は思い詰めないこと・2型は油断しないこと

1型糖尿病の人は診断がつくと誰でも大きなショックを受けますが、1型糖尿病になっても食べてはいけないものはありませんし、出来ない事もありません。逆に2型糖尿病の人はかなりの年月にわたって自覚症状がありませんから、とかく大丈夫であると健康を過信しがちです。合併症は突如襲い掛かりますから油断をしないように。糖尿病の合併症は不可逆性、つまり悪くなったところはもう治りませんから予防が第一なのです。

好きな仕事をして、それなりの収入があり、ほかに重い病気もなく、家庭にも問題がなく、家族や友人のサポートを受けて取り組めるとしたら、糖尿病のある人生も決して難しくはありません。

2型糖尿病は気づかないうちに少しずつ進行するので、まず自分に出来ることはヘルシーな生活習慣を身につけることです。タバコは吸わないように、体をいつも清潔にして、歯をきれいに、足のチェックは入念に、体を動かすことをいとわず、食事の節度を守ることです。

そして感情コントロールがセルフケアの成功に大きなカギを握っていることも忘れないように。家族、友人、仕事仲間、医療チームなど、自分を取り巻く人々の助けや支えがどうしても必要な病気なのです。

糖尿病の進行をより積極的に防ぎたいなら、運動の習慣を持つことをお薦めします。
糖尿病治療のためのスポーツ・運動療法 >>


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