“勃起持続症”を引き起こす恐れも
“持続勃起”は文字通り、性欲とは関係なく勃起が続く状態で、通常痛みを伴います |
前ページで述べたように、ED治療薬には精力増強効果はありませんが、まれにではありますが“持続勃起”などの問題を引き起こす恐れもあります。
“持続勃起”は文字通り、性欲とは関係なく勃起が続く状態で、通常痛みを伴います。適切な処置を怠ると、陰茎を損傷し、最悪の場合、勃起機能が失われることがあります。
また、より大きな刺激を求めるあまり、ED治療薬を精力増強剤や催淫剤の類と一緒に服用するのは大変に危険です。
「ED治療薬と一緒に飲んではいけない薬」で触れたように、それらの成分に硝酸化合物が含まれていれば、命に関わる重大な事態を招きかねないからです。
現時点では認められない女性の服用
解剖学的に男性の陰茎と女性のクリトリスの構造は似ています。そこで「陰茎の勃起を持続させる働きのあるED治療薬を女性が飲めば、クリトリスの充血によって性感を高められるのではないか」と考える人もいるでしょう。
しかし、現時点では女性の服用は認められていないので、お勧めできません。女性が服用した場合の副作用についての臨床的なデータもありません。
確かに、女性器の血流を促す作用があるかもしれませんが、もともとの開発目的が異なりますから、本来、女性は服用すべきではないでしょう。
ED治療薬が女性の不感症改善に効くというのは都市伝説の一種です。ED治療薬に似た働きをする女性用の治療薬開発が進められているという話もあるようですが、未確認です。
なお、最近インターネット上などで「女性用バイアグラ」なるものが取りざたされていますが、現在までのところ女性用の「バイアグラ」は発売されていません。
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