自律神経失調症は感情が影響する?
気分がモヤモヤしただけでも自律神経系が乱れることも
身体機能のバランスをとる自律神経系は、大脳辺縁系という、脳のある部分と密接な関係にあります。
つらい、痛い、嫌い、不快など、感情や感覚の情報が行き交うため、自分にとってストレスに感じることが続くと、体調を崩してしまう、というのは、こういった脳と臓器、血管などとのつながりがあるためです。例えば、嫌いな仕事を引受けた時に、胃が痛む、下痢をするなど、胃腸の調子が悪くなったことはありませんか?交感神経と副交感神経の機能バランスが乱れると、血管が収縮し、肩こりが悪化したり、緊張性頭痛を招いたり、女性はホルモンバランスに影響すると、月経不順や、めまい、ほてりを感じることもあります。
交感神経、副交感神経は対立している?
胃腸の調子に影響を与えることも
交感神経と副交感神経が上手に切り替わるおかげで、私たちの身体は正常に機能しています。交感神経が優位に働くと、活動的になり、副交感神経が優位になると、リラックスして休息の状態になります。
交換神経を副交感神経の働きは以下の通りです。
- 心拍を早くする→心臓がドキドキする
- 血圧を上昇させる→頭がクラクラする
- 胃の消化を抑える→胃の不快感がおきる
- 腸の働きを抑える→便秘になる
- 呼吸を激しくする→息苦しくなる
- 抹消血管を収縮させる→血行不良になる
- 心拍を遅くする→心臓がおちつく
- 血圧を下降させる→クラクラがおさまる
- 胃の消化を促進する→消化不良が改善する
- 腸の働きを促進する→便秘が改善する
- 呼吸をおちつかせる→呼吸がゆったりなる
- 抹消血管を拡張させる→血液循環がよくなる
上記の機能は、自律神経系の働く中の一部についてですが、自律神経系を乱さないようにすることが、肩こりや頭痛予防には欠かせません。自律神経系のバランスがとれていれば問題は無いのですが、交感神経系が優位になると、上記のような不調を感じるかもしれません。
イライラや恐怖でクラクラめまいが…
感情の変化で自律神経系が乱れやすい人がいます
仕事が忙しくイライライし始めると、肩こりが強くなり、目の前がクラクラしてしまう…というケースがあります。
また、強い口調で注意を受け、恐怖やとまどいを感じた後に、頭痛やふらつき、吐き気が起きたりすることも。全ての人に起こることではありませんが、多くのケースでは、体調不良には何らかの感情が絡んでいることが多いのです。
自律神経失調症になりやすい度チェック
自分の感情を抑えがちではないですか?
全く当てはまるものが無いことがベストなのですが、一つでもあてはまった場合は、人によっては、その一つのことが自律神経系を乱すストレスの要素となってしまう可能性があります。沢山あてはまった人ほど、要注意です!
□ 人の意見に流されやすい。
□ 自分の感情を抑えて、我慢することが多い。
□ 子供の頃から、消極的なタイプだった。
□ 他人からの評価が低いと、気持ちが沈んでしまう。
□ 自分の意見をはっきりと言えず、内気なタイプである。
□ 完璧主義で、何でもキッチリとこなしたい。
□ 「頑張り屋さんだね。」「忍耐強いね。」と言われることが多い。
□ 神経質で、常に心配事や気になることが頭の中にある。
□ 体調や体力には自信が無い。
□ 現状に不満があり、将来への不安も抱えている。
□ 他人の失敗が許せない。
□ 特に趣味も楽しみも無く、なんとなく毎日が過ぎている。
□ ストレスを溜め込みやすい。
□ 失敗すると、いつまでもクヨクヨ気にしてしまう。
自律神経失調症になると、心と身体は切っても切り離せないものだ、ということが、身にしみて自覚する人が多いです。とはいえ、すぐに原因となる環境を変えたり、考え方を切替えたりすることは困難だと思います。
ご自身が変わる努力は、焦らずゆっくり、無理のない程度にとどめておきましょう。時々、心の問題が絡んでいない「自律神経失調症」もありますが、多くの場合は、日々の生活の中に原因があると思われます。