月経に関する悩みは「痛み」と「生理不順」
月経が25日で来たり、32日で来たり……。そんな場合は月経不順?
ある大学での調査では、月経について悩みがあると回答した女性はなんと94.1%。そのうち痛みに関する悩みが最も多く、41.6%。その次に多かったのが周期に関する悩み、つまり「生理不順」で37.7%でした。(※1)
でも、どこからどこまでが「生理不順」なのでしょうか?
実は意外と自分の月経周期についてきちんと把握している人は少なく、月経周期を尋ねると、大体28日、とか30日と答えてしまいます。しかし実際にきっちりその数字の周期で繰り返されていることは少ないもの。一説に、日本では「30日」と答える人が多く、欧米では「28日」と答えることが多いとか。日本では「月」で生活し、欧米は「週」で生活しているから1ヶ月4週という感覚が強いから、だともいわれます。真偽のほどはともかくとして、1日2日のずれは当たり前、では生理不順の基準とは一体どこなのでしょうか?
コレって生理不順ですか?
月経の異常には日数の異常、量の異常、周期の異常、など色々なものがありますが、一般的に「生理不順」と呼ばれるのは「月経周期の異常」のことを指します。月経が始まった日から次の月経が始まる前の日までの「月経周期」は大体30日前後ですが、個人差で25日~35日くらいの幅があり、思春期や更年期は周期や月経の日数も不安定になる傾向があります。思春期の生理不順は体が成熟してくるにしたがって落ち着き、更年期の生理不順も閉経になるまでよくみられますが、時として子宮がんなどが隠れていることがありますので、定期検診が重要。
さて、生理不順、つまり医学的に「月経不順」というのは、月経周期が24日以下、もしくは39日以上のこと。専門用語で、24日以下のことを頻発月経、39日以上のことを稀発月経といいます。
生理不順かな?と思ったら……
まず、基礎体温を測りましょう。正常な女性の基礎体温は、一般的に、月経期→低温期→排卵期→高温期→(月経期)のサイクルで変化します。この変化に異常がある場合は、きちんと排卵が起こっていない可能性があるのです。また、例えば排卵時の出血を月経と思って心配してしまう方もいらっしゃいますが、これも基礎体温を測って「排卵時出血」だとわかれば安心ですよね。逆に排卵が起こっていないのに月経が見られる「無排卵月経」の場合も、基礎体温からある程度わかります。
一時的に「生理不順かな?」と思っても、基礎体温を測って、排卵がキチンと起こっていて、さらにだんだん元のサイクルに戻ってゆくようなら、しばらく様子をみていても大丈夫と思われます。
3ヶ月以上月経が無ければ「無月経」
さらに、3ヶ月以上月経が無ければ「無月経」です。もちろん妊娠などの生理的な無月経を除いて、今まであった月経が閉止している場合、大抵は間脳ー視床下部という、女性ホルモンの分泌をコントロールする脳の部分が原因のことが多いようです。つまり、逆に言えば排卵誘発剤などでの治療も可能ということ。そして無月経の時間が長くなれば治療もそれだけ時間がかかりますので、早めにお医者さんに相談することをお勧めします。※1 「月経らくらく講座」文光堂より引用