卵巣がんの種類は多様

抗がん剤が効きやすいのも卵巣がんの特徴。手術が難しい場合でもまずは主治医と相談を

抗がん剤が効きやすいのも卵巣がんの特徴。手術が難しい場合でもまずは主治医と相談を

一言で卵巣がんといっても、卵巣にできるがんには様々な種類があります。どの種類のがんなのかによって、抗がん剤の効き具合や再発のしやすさが異なるため、がんの進行具合と同じくらい「がんの種類」は重要なファクター。

卵巣から発生したがんを「原発性卵巣がん」、他の臓器のがんが卵巣に転移したものを「転移性卵巣がん」と言います。実は卵巣に転移してくるがんは結構多いのです。

卵巣に転移することが多いがんは、胃がん、大腸がん、乳がんなど。まれですが転移したわけでもないのに大腸がんや乳がんと同時に卵巣がんが重なってできてしまうこともあり、これを「重複がん」と言います。特に家族に乳がんや卵巣がん、大腸がんの人が多い場合は注意が必要。転移性卵巣がんだった場合は、胃がんや大腸がんなど大元のがんの治療が中心になります。

卵巣がん治療の基本は手術

MRIや腫瘍マーカーの値から卵巣がんが疑われたら、できるだけ早めに手術を行うよう勧められます。がんの疑いが少しでもある場合、手術の時期を遅らせることはがんを進行させることになってしまうので避けなければいけません。

まれにどうしてもがんの可能性が高いことに納得できなかったり、手術に抵抗があったりして、セカンドオピニオンやサードオピニオンを求めて病院を転々としてしまう方がいますが、手術までの時間を引き延ばしすぎてしまうことはお勧めできません。できるだけ早く確定診断をつけ、治療の選択肢を狭めてしまわないためにも、悪性の可能性が少しでもあればまずは手術をした方が賢明でしょう。

卵巣がんの手術では、基本的に子宮と両側の卵巣を全て摘出します。20代や30代で卵巣がんになり、将来妊娠の可能性を残したいという本人の希望が強い場合は、非常に早期のがんに限って子宮と片方の卵巣を残すことも。子宮や卵巣を残せばその分再発のリスクが高くなるため、こういった選択をする場合は再発のリスクをよく理解した上で手術の方法を決めなければなりません。

また、手術をしたくてもがんが進行し過ぎていてほとんど切除できない場合もあります。こういったケースでも卵巣がんは抗がん剤が非常によく効くことが多いので、まずは抗がん剤でがんの範囲を小さくして再度手術を行うことが可能です。

卵巣がん手術後は抗がん剤治療

卵巣がんの手術をした後は、通常抗がん剤による治療を追加します。がんの進み具合や手術で全部の腫瘍を取りきれたかどうか、また腫瘍マーカーの改善具合によってどのくらいの期間抗がん剤を使うのかを決めていきます。一般的には約半年間、6クールの抗がん剤の治療を続けることが多いです。

卵巣がんの予防法

卵巣がんは最近増えてきているがんの1つですが、原因として食生活の欧米化と晩産、未産の人の増加が挙げられます。卵巣がんのリスクの 1つとして脂肪分の多い食事がよくないと言われているので、高カロリー・高脂肪な食事はできるだけ避けることをお勧めします。

また、毎月の排卵は卵巣を傷つけて卵巣がんのリスクを高めてしまいます。低用量ピルで排卵を抑えると卵巣がんのリスクが下がるというデータも出ているので、妊娠はしばらく先にしたい方は、避妊と卵巣がん予防を兼ねて低用量ピルを飲んでおくという選択肢も考えてみるとよいでしょう。
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