小学生~20歳代前半によく見られる歯肉炎。これらの比較的若い年齢での歯磨き時の出血は、ほとんどが「歯肉炎」が原因と考えられます。30歳以降になると、歯肉炎が進行した歯周病が多く見られるようになってきます。


回復が早く、完治が可能な歯肉炎

まずはどんな磨き方でも良いので、今までよりもとにかく磨くこと

「どんな磨き方でも良いので、今までよりもしっかり磨く」だけでも、高い治療効果があります

歯肉炎が歯周病と大きく異なるのは、炎症が歯肉にとどまってそれ以上奥に進行していない点。つまり炎症で腫れて出血する症状さえ回復すれば、元の健康な歯肉や骨の状態に戻すことができるのです。

一度歯周病になってしまうと、症状は改善しても、溶けて失われてしまった歯肉や歯を支える骨などは元の量に戻ることは基本的にありません。歯周病の治療では進行が止まって安定した状態を治療のゴールと考えますが、歯肉炎の段階ならば比較的早く完全に治療することができるのです。


歯肉炎の治療法

炎症が歯肉だけに留まっている歯肉炎であれば、自分で治すことも可能。それには、次にステップで行なうようにしましょう。

■ 歯磨きの改善
歯肉炎が問題になるような場合のほとんどが、それまで日々の歯磨きに問題があると考えられます。しっかりと歯磨きを行なっていなかったり、歯肉から血が出るのを嫌ってプラークが落ちない程度しか動かさなかったり、歯磨きが少なすぎることがほとんど。

同じような歯磨きを続けていては、歯肉炎は治りません。これまで以上のブラッシングを必ず毎日行なうようにします。この際、歯ブラシが歯と歯肉の両方接触するようなイメージで磨きましょう。

この段階では歯ブラシの動かし方などはあまり気にせず、とにかく今まで時間をかけてしっかり磨くように心がけます。これだけでも1~2週間程度でほとんどの歯肉炎が改善します。

歯石取り
歯磨きを改善しても、歯と歯の間の歯肉が赤く盛り上がったまた、炎症が残ることがあります。この場合、歯と歯の間の歯肉の中に歯石が付着していることが考えられます。

歯石は自分では取ることができないので、病院で除去してもらいましょう。この歯石を付着したままにしておくと歯周病に進行し、歯の周囲の骨や歯肉などが失われる原因となります。

歯石がついている時点で、より歯肉炎が悪化した状態、すなわち歯周病になりかけているかもしれないと考えなければなりません。

歯肉炎は歯磨きの改善だけで治癒してしまうことが多いですが、中には歯磨きの改善が一時的で、数年にわたって歯肉炎の状態が続いている人も見かけます。

検診などで毎年のように歯肉炎を指摘されている人は、将来的な歯周病の予備軍です。歯肉炎のうちに歯磨きをしっかり行なう癖を付け、歯肉の出血などに悩まされない生活習慣を身につけましょう。
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