歯科医が勧める電動歯ブラシ使用のポイント
■ 毛先があたる場所にだけに集中する手で磨く場合は、動かし方にも注意が必要ですが、電動歯ブラシは動きは機械任せでOK。プラークが残りやすい場所に毛先を当てることだけに集中しましょう。
■ ゆっくり動かす
力加減は機械任せ。でも移動の速度は出来るだけゆっくりと。ゆっくり動かすことで凸凹した歯の溝や、歯と歯の間のプラークを取り除きやすくなります。
■ 余った時間でフロスや歯間ブラシ
電動歯ブラシを使うと今までより簡単に歯磨きが終わります。そこでフロスや歯間ブラシを使う新習慣をプラス。これで格段に虫歯や歯周病のリスクを下げます。
最新電動歯ブラシは買い?
歯科医院などでは、今でも一般的な歯ブラシでのブラッシング法を説明します。これはコストパフォーマンスに優れていて、説明もしやすいからです。しかし最新の電動歯ブラシは、もはや人の手の動きを真似するのではなく、人にはできない複雑な動きで汚れを取ります。ただ単純に汚れ落しをするだけなら手での歯磨きは電動歯ブラシには到底かないません。
歯磨きに自信が無い人は、電動歯ブラシは買いです。手でしっかり磨ける人はどちらでも良いと思いますが、電動歯ブラシならではのメリットも見逃せません。家電販売店に出されている最新機種から、歯科医の視点でも特に高機能と感じた製品を紹介します。
ドルツ・リニア音波ハブラシ イオン EW-DE40(パナソニック)
ドルツ・リニア音波ハブラシ イオン EW-DE40
機能などの詳細は、メーカーサイトなどで確認ください。ここではガイドの感想を中心に紹介します。まず他社と比較して本体の形状や毛先がスリムでコンパクトのため、普通の歯ブラシからでもそれほど違和感無く移行しやすいでしょう。音もかなり静かです。
オススメはズバリ歯ぐきからの出血が気になる方! 手でしっかり磨くと歯ぐきを傷つけそうでしっかり磨かず、プラークを落とすことができずに歯周病悪化のスパイラルに落ち込むことも多いですが、この商品は振動のストロークも0.9mmと細かいため、毛先をソフトタイプ、歯ぐきケアモードを利用すれば、歯ぐきに優しくオススメです。
そのまま2週間頑張れば、歯ぐきからの出血がかなり改善されるきっかけになるかもしれません。
ソニッケアー フレックスケアープラス HX6972/10(フィリップス)
他社に無い特徴、それは歯ブラシの毛先を保管しながら除菌する紫外線除菌器を搭載していること。歯ブラシの管理は一見地味に見えますが、実はとても大切。保管が悪いと歯ブラシに細菌が繁殖してしまいます。普通は良く洗ってしっかり乾燥させるのが一般的。でもこの機種はさらに紫外線で除菌してしまうという念の入れよう。さらに毛先の好感時期も分かるなど、地味な部分にしっかり力を入れているのは好印象です。
オススメはズバリ歯周病が気になる方! 「ガムケアモード」を利用して、独自の音波振動が液体流動による洗浄を起こし、毛先の届きにくい歯周ポケットなどの奥の細菌を取り除きます。音も静かでバランスの良いデザインです。
オーラルB 5000 デンタプライド D325365X(ブラウン)
なんといっても他社に無い大きな特徴は2つ。3D丸形回転のブラシ、歯磨きナビという別体式の液晶表示パネルが付属していること。特にヘッドは回転しながら上下に振動するという複雑な動きを実現してます。
やっぱり目で時間や磨く場所の指示などを液晶パネルで確認できるのが、いいですね。丸形ヘッドは意外にコンパクトで口の奥までしっかり磨けますし、歯ブラシの交換時期が確認できるということと、押しつけ防止センサーがで過度の圧力を予防できるのは親切な機能です。
オススメは歯のホワイトニングに興味がある方! 丸形ヘッドは歯ぐきに優しいのはもちろんですが、歯の着色(ステイン)汚れを落とすにはかなり効果が期待できます。タバコやコーヒーなどのを良くの飲まれたり、普通にしていても着色しやすかったりする方、歯の本来の色を維持が気になる方にオススメします。
メディクリーンHT-B551(オムロン)
他社よりハイテクを感じさせるのが、なんと3D加速度センサー搭載していること。これはブラッシング中の歯ブラシの角度を検知して毛先の振動方向や振動数を自動的に変化させます。他社が自分でモードを切り替えるのに対して、磨く場所を認識して自動で磨きわけ調整してくれる凄い機能です。
オススメは機械任せの歯磨きをしたい方! 親指を押さえるポイントを変えることによって、自動的に歯周ポケット清掃に最適な45度の角度をキープ。さらにランプが点灯して角度を目で確認します。モード切り替えは自動でOK! いろいろな機能を使い分けるより機械任せで磨きたいあなたにオススメです。
こんな電動歯ブラシが欲しい! 今後期待したい新機能
ますます高機能化が進む電動歯ブラシ。今後更なる機能を追加するとすればどんな機能が欲しいか? ガイド独断でこれからの電動歯ブラシの進化を考えてみました。■ 磨き残しが分かる
歯磨きチェックの際よく使うような赤色では無く、目では確認できないが電動歯ブラシ先端から光るLEDのみに反応する専用歯磨き粉とセットになって、磨きながら磨き残しを目でチェックできる。
■ 汚れセンサー内蔵
プラークが多い部分はしっかり、そうでない部分はソフトにさらにプラークが完全に落とせたら自動停止。
■ 極小カメラ内蔵
ブラシ周辺に極小のCCDカメラを搭載。別体式のモニターで状況を確認しながら歯磨きが出来る。もし虫歯らしき物があれば撮影、サポートセンターに画像を送り提携歯科医院に虫歯かどうかの判断を問い合わせることができるなど。
これまでの歯ブラシはデザインの変更が中心だったため、進化というほどの変化はありませんでした。しかし電動歯ブラシは機能の追加が可能なため今後もますます進化が期待できます。