髄膜炎と診断された場合、できる限り後遺症を減らし、死亡リスクを少なくするために早期治療が必要となります。詳しく解説しましょう。
 

髄膜炎の治療法

細菌性髄膜炎ですと、抗生物質を長期に投与するために入院が長くなります

細菌性髄膜炎ですと、抗生物質を長期に投与するために入院が長くなります

無菌性髄膜炎には原因であるウイルスに対する薬がありません。嘔吐がひどい場合は水分補給のためにまず点滴を行うことになります。

細菌性髄膜炎の治療は非常に重要。後遺症を残さないためにも、早期診断、早期治療が必要となります。

治療法は抗生物質の長期使用。原因である病原体によって抗生剤が異なるため、まずは原因となっている細菌が何か特定する検査をする必要があります。細菌の特定は髄液検査によって行われます。抗生物質の投与期間は2~3週間。髄液検査や血液検査を行うことで、投与を止める時期が検討されます。

注意しなければならないのは、原因となっている細菌が判明しても、最近は抗生剤が効かない耐性菌が増えてしまっていること。耐性菌の場合は残念ながら治療が難しく、早期診断・早期治療ができたとしても、死亡リスクや後遺症のリスクが高まってしまうこともあるのです。
 

髄膜炎の後遺症

無菌性髄膜炎の場合、脳炎の合併がなければ後遺症リスクは比較的低いですが、細菌性髄膜炎の場合、全体の死亡率は20~30%程度。治癒しても後遺症が残るケースがあります。Hibの場合は25%、肺炎球菌の場合は30%の後遺症が残ると報告されています。主な後遺症の種類は以下の通り。

  • けいれんを起こすてんかん
  • 脳の中で髄液がたまる水頭症
  • 耳が聞こえない聴覚障害
  • 発達が遅れる発達遅延
治療が難しく重篤な後遺症が残る細菌性髄膜炎の予防には、ワクチンが有効です。

髄膜炎の予防法

以前は有効な予防法がなかった髄膜炎ですが、現在はワクチンがあります。(無菌性髄膜炎を起こすおたふく風邪には以前からワクチンがありました。) 髄膜炎ワクチンは任意接種で1回接種。おたふく風邪の予防法については、「おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の治療と予防」をご覧ください。

細菌性髄膜炎の原因となるインフルエンザ桿菌(Hib)と肺炎球菌についても、ワクチンが認められました。こちらも任意接種のため自費です。

■インフルエンザ桿菌(Hib)ワクチンは1回6000~8000円

  • 2ヶ月から6ヶ月までは3回+1年後に1回
  • 7ヶ月から1歳までは2回+1年後に1回
  • 1歳以上は1回
インフルエンザ桿菌(Hib)ワクチンの方法と効果

■肺炎球菌ワクチンは1回8000円~10000円
  • 2ヶ月から6ヶ月までは3回+1年後に1回
  • 7ヶ月から1歳までは2回+1年後に1回
  • 1歳から2歳までは1回+1年後に1回
  • 1歳以上は1回
肺炎球菌ワクチンの方法と効果

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