1日1~2杯のお酒を飲む女性は太らない!?
お酒を飲むと太りにくい? でも女性にとってアルコールはいいことばかりではありません
研究では、もともと肥満でも痩せ型でもない39歳以上の女性2万人弱を13年にわたって追跡調査。その結果、全体的には体重増加の傾向があったものの、適度な飲酒習慣がある人は増加幅が抑えられたことがわかったのです。
傾向として、男性が他の食品に加えてアルコールを飲んでしまうのに対し、女性は他の食品の代わりにアルコールを摂取する傾向があるようです。男性はお酒を飲むと、おつまみをいっぱい食べてしまう、というところでしょうか。
女性の方がアルコールの害は出やすい
でもお酒を安易なダイエット方法として採用してしまうのは考え物。実は同じアルコール量でも、男性より女性の方が肝臓を悪くしやすいのです。「アルコール性肝硬変」という病気があります。一般的にアルコールを1日平均120g(日本酒5合程度)を15年間続けた場合、1~2割の人が肝硬変になり、160gを20年間続けると、発生率は大体半分の確率にアップすると言われています。
ところが女性は男性より肝硬変の発生率が高く、「積算飲酒量」(どれだけの量を何年飲んだかということ)が男性の約2/3で、飲酒期間も約10年短いうちに肝硬変が起こることがあるのです。女性が健康を害さずに飲めるアルコール摂取量は、男性の半分から2/3くらいと考えた方がよいでしょう。
月経前はお酒に酔いやすいって本当?
エストロゲンという女性ホルモンは肝臓のアルコール代謝を遅くするので、エストロゲンが体内に多い月経前は、アルコールが長時間体内に残り、酔いやすくなります。女性の場合は30歳を過ぎてからお酒が飲めるようになる人や、閉経後にお酒に強くなる人がいると言いますが、これは体内のエストロゲンが減ってきているからとも言われています。
妊娠中のお酒は「胎児性アルコール症候群」の危険
昔から妊娠中に大量のお酒を飲むと、生まれてくる赤ちゃんに未熟児が多いとか、流産しやすくなるなんてことはよく知られていました。しかしそれだけではありません。少量の飲酒でも「胎児性アルコール症候群」という発達障害や行動障害、学習障害などが現れる障害を赤ちゃんに起こすことがあるのです。もちろん妊娠中に飲酒してしまったからといって、必ずしも障害が出るわけではあありませんが、「1回目の妊娠で飲んでも大丈夫だったから、次の妊娠でも大丈夫かな」という考え方はおすすめできません。妊婦さんの飲酒はNG。周りの方も勧めないようにしましょう。