「痔」ってどんな病気?
肛門の病気の総称で大きく分けて三種類
痔は大きく分けて3種類 |
そこでまず右の図をご覧ください。
痔を理解するための一つのポイントになるのが、肛門には歯状線という場所があって、それより上では痛みを感じないということです。そんなわけで痛みのあるなしで病変の大体の場所がわかります。
1.切れ痔(裂肛)
その名の通り、肛門が裂けて傷つく病気です。大体固い便が肛門を通過するときに起こります。そんなわけで便秘しがちな20代の若い女性に一番多いのがコレ。歯状線の外なので痛いです。
2.いぼ痔(痔核)
肛門の周りは静脈が豊かでうっ血しやすく、いぼのような静脈瘤ができてしまうのです。妊娠、出産で発生、悪化しやすく、女性も30~40代になるとこちらのタイプの痔が多くなります。ずっと座っている、立っているなど、同じ体勢が多いお仕事の方は要注意です。
細かい話になりますが、いぼ痔は場所によって内痔核と外痔核の2種類があり、「内痔核」は歯状線より上(内)にあるものです。「いぼ痔」といえばほとんどがこちらです。歯状線より上なので痛みを感じないのですが(ですから「痛くないけれど、トイレットペーパーに血がつく・・・」なんていうのが典型的な症状)だんだんひどくなってきて、垂れ下がってきたり、便に押し出されて出っ張ってきて炎症をおこしたりすると痛みが出現します。
「外痔核」は歯状線より外にある「血豆」みたいなものだと思ってください。ゴルフのスイングのいきみなどで発生することが多いようです。時には激痛を起こしますが、お薬がききやすいのも特徴。
3.痔瘻<ろう>(あな痔)
肛門周辺がばい菌で化膿して、ついにはあな(瘻孔)を作ってしまうパターンです。