月経周期から予測する排卵予定日と妊娠しやすい日
排卵予定日を知ることで、妊娠しやすい時期をある程度知ることができます
なぜなら、月経が始まった日から次の月経の始まる前の日まで「月経周期」は大体30日前後で、人によって25~35日くらいと幅がありますが、月経周期の長さの差は卵胞期の長さの違いで、黄体期の長さ、つまり黄体の寿命はほとんどの人が2週間、つまり14日でほぼ一定だと考えられているからです。
「特に妊娠しやすい時期」はある程度推測できますが、いわゆる「安全日」を推測するのはおすすめできません
妊娠するためには排卵したときに精子と出会うことが大切。精子の生存期間は約3日間。これに対して卵子の生存期間は約1日です。排卵が起こりうる期間に幅を持たせて月経予定日の12~16日前くらいだと考えるとに、次の月経予定日の12~19日前くらいが妊娠しやすい時期ということになります。大雑把に考えると排卵予定日の前後一週間といったところでしょうか。実は避妊法として有名な「オギノ式」はまさにこの考えをもとにした方法で、本来は避妊ではなく妊娠しやすい日を知る方法なのです。
排卵予定日と妊娠可能日はいつ? 「安全日・危険日」は危険な避妊法
さて、妊娠可能な時期が排卵予定日の前後一週間くらい、と考えると逆に妊娠しにくいのはそれ以外の時期ということになります。いわゆる「安全日」というのは排卵前後の一週間を除いた期間、「危険日」というのは排卵前後、という意味で使われているようですが、月経周期の不規則な若い女性はもちろん、月経周期の比較的しっかりした年代でも、女性の身体はデリケートで排卵の時期のずれはよく起こること。しっかりした避妊のためには基礎体温をつけたり、コンドームなどの避妊具や、ピルの内服などを行う必要があります。単純に生理予定日からの割り出しだけで避妊はできないので注意が必要です。
月経の遅れと妊娠の可能性……14日以上高温期なら妊娠?
排卵後に受精が成立すると、胎児を取り巻く細胞から「ヒト絨毛(じゅうもう)性ゴナドトロピン」と呼ばれるホルモンが放出され、黄体が維持されます。この働きで高温期が続くため、14日以上たっても基礎体温が下がらず高温が続く場合は妊娠を考える必要があります。薬局等で購入できる一般の妊娠検査薬は、この絨毛性ゴナドトロピン(HCG)の濃度上昇を調べて、陽性・陰性の判定をしています。ちょっとしたストレスや食事、環境の影響などで月経が遅れてしまうことはよくあること。しかし、高温期が続く場合は妊娠の可能性を考える必要があるのです。
月経不順や無月経について、さらに詳しく知りたい方は「無月経・月経不順の原因と診断方法」や「無月経・月経不順の原因と診断方法」をあわせてご覧下さい。
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