孤立しやすい性格はあるのか? コミュニケーションに見られる3つの傾向
望んでいないのに孤立してしまうのは辛いもの。解決したいなら、コミュニケーションを見直してみましょう
孤立しても気にしない、一人でいるのが好き、という場合は別として、孤立したくないのにそうなってしまうことがあります。職場環境とのミスマッチや周りの人からの一方的な冷遇など、自分ではどうにもならない要因から生じていることもあるでしょう。しかし、学校でも職場でも孤立した経験が多いとしたら、何気ないコミュニケーションの傾向に原因がある可能性もあります。他人とのかかわり方を振り返り、できることから改善を試してみましょう。
カウンセリングを続けていると、孤立しがちな人によく見られるコミュニケーションパターンには、次の3つの傾向があると感じます。
1)自分の感情や考えをはっきりと言葉で伝えるのが苦手
- 不快な状況に置かれると「もうだめだ」と絶望し、自分が抱えている思いを伝えられない
- 言葉で思いを伝えず、肩をすくめたり下を向いたりするボディランゲージに頼ってしまう
- 会話の最後に、自分の思いを相手が理解できたかどうかの確認をしていない
- 「言葉で伝えあわなくても、相手はわかっているはず」と思い込んでしまうことが多い
- よく確かめずに、「あの人はこういう人」などと勝手に解釈してしまうことが多い
- 伝わらないと感じたとき、そこでコミュニケーションを遮断することが多い
- 「この人と話してもムダ」と思うと、黙り込んでしまうことが多い
コミュニケーションの質を悪くしてしまう話し方・言い回しの傾向
また、まったく悪気はないのに、話し方や言い回しの癖によってコミュニケーションの質が悪くなってしまうこともあります。癖は自覚しにくいものですが、以下のような話し方に心当たりがないか、チェックしてみてください。■茶化したり、悪気なく鼻で笑ったりしてしまう
- 自分が意見を言った後や人の意見を聞いた後に、「ふふん」と鼻で笑ってしまうことがある
- 意見を求められたときにはっきり返答せず、茶化してうやむやにしてしまう
- 「私はこう思う」とはっきり自分の意思を伝えるのが苦手
- 「○○かもしれないですね。でも××なのかも」などとあいまいな言い方をして、断定を避けている
- 会話をしているときに、相手の顔を見ていない、目をそらしている
- あいづちやうなずきなどの反応が少ない
無理なく会話力を磨く方法は? まずは話しやすい人との会話の機会を増やす
コミュニケーション力を上げるには、最初から誰とでも広く話せるようになることを目指さなくてもいいのです。「この人となら割と話しやすい」と思える人との間で、次のことを丁寧にくり返し行っていきましょう。- 自分の思いを最後まで言葉で話す
- 相手の思いを最後まで聴く
- 自分の思いが伝わったかどうかを確認する
- 相手の言うことにあいまいな点があれば確認する
話しやすい人がいない場合には、カウンセリングを利用するのも一案です。カウンセラーは話を引き出す会話のプロです。安心できる場所で、相性のよさそうなカウンセラーと会話を重ねると、コミュニケーション力は上達していくでしょう。
コミュニケーションの腕を磨くには、自分の思いを相手に伝わるように伝えること、相手の思いを正しく把握することが必要です。慣れるまでは大変ですが、回数を重ねれば確実に上達します。その第一歩として、普段のコミュニケーションパターンを見直し、安心して話せる人と会話を重ねながら、コミュニケーション力を伸ばしていきませんか?
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