トラブルが多発しているバリアフリーリフォーム。お金をかけたうえに欠陥住宅になっては元も子もありません。介護保険を賢く利用し、ローコストで使い勝手のよい家にリフォームしましょう!







介護保険を使えば20万円の改修工事が2万円!しかも給付券方式なら、払い戻しを待つ必要はありません

佐々木麻子さん(仮名・32歳)は、夫と子どもの3人暮し。共稼ぎで都心の一戸建てに住んでいます。麻子さんの母親(65歳)は郊外で一人暮らしをしていました。ところがあるとき、内臓の病気で入院したのをきっかけに寝付いてしまい、ほぼ下半身不随に。そんなお母さんの退院は再来月の予定。自宅に迎えるため、麻子さん夫婦はマンションのバリアフリー・リフォームをおこなうことにしたのですが・・・。


麻子
 たしか、介護保険で住宅改修費が補助してもらえるっていう話よね。
  そう、上限20万円までの工事で、9割を補助してもらえるんだよ。いったんこちらで工事費全額を支払って、あとで申請して審査を受けるんだ。改修工事後、2年以内に申請すれば払い戻してもらえるらしいよ。
麻子
  じゃあ、まずはこっちで全額を支払わないといけないの?今月はちょっと苦しいんだけど、どうにかならないかなあ・・・


●介護保険による住宅改修費補助


対象者は要支援から要介護度1~5の人すべて。上限20万円までで、9割補助が受けられる。自治体によってその他の補助がある場合も。原則としては、改修工事後2年以内に申請し、審査の後に支給。ただし、給付券方式を用いれば工事の際の支払い金額は自己負担分1割のみでOK!この場合、自治体の介護保険給付券取扱事業所を選び、直接支給費を工事業者が受け取る手続きをしてもらう。詳しくは各自治体の介護保険窓口へ問い合わせを。


●申請に必要な書類

1)介護保険居宅介護(支援)住宅改修費支給申請書
2)理由書(介護保険「住宅改修費」についての必要理由書)
3)領収書 
4)工事見積書  
5)完成後の状態を確認できる書類(撮影日の判る改修前と改修後の工事箇所の写真)
6)住宅の所有者の承諾書(住宅改修の承諾書)
※住宅改修を行った被保険者と、住宅の所有者が異なる場合のみ必要


麻子
 うちの場合は、まず玄関の上がりかまちの段差ね。それから和室と洋室の段差。それにトイレをもう少し広くしないと、車椅子が入らないわ。
  寝室のドアも引き戸にしたほうがいいよ。それからトイレと浴室の手すり、と。できたら浴槽も買い換えたいけど・・・20万円でおさまりそうもないな。いずれにしてもケアマネージャーさんに相談しよう。
麻子
 ポイントはお母さん自身の使い勝手よね。本人によく確かめてもらうことが一番、大事かも。障害者の住環境整備の相談に乗ってくれるっていう、福祉住環境コーディネーターにもいろいろ聞いてみるわ。福祉住環境関連のNPOに問い合わせれば、紹介してもらえると思うから。

福祉住環境コーディネーターを探すなら
福祉住環境コーディネーター協会

●介護保険適用が認められる工事


・てすりをつける
・滑りやすい床をなおす
・和式トイレから洋式トイレに変える
・段差を解消する
・ドアからひき戸にする
・トイレを広くする
※こんな工事は、通常認められません(事情によっては自治体で援助がある場合も)
・洋式トイレを最新式のものに
・おしゃれな照明器具に変える
・壁紙を張り替える など


麻子
 住宅改修で介護保険が利くのは1回きり、っていう話よ。慎重に計画しないと。
  え、でも障害がひどくなって要介護度が上がった場合はどうなんだろう。


●住宅改修費が再度支給される場合


原則として被保険者1人が20万円を使い切れば支給は終わり。ただし、転居した場合や要介護度が3段階以上あがった場合は、例外的に再度20万円まで住宅改修費が支給されることも。


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