昨日まで元気だったのに、ひょんなことから怪我をして寝込んでしまった――こんな事故は案外、家の中で起こることが多いんです。家庭の中にも危険地域はいっぱい。「バリアフリーなんてまだまだ」と思っている人も、危険エリアがないかどうか、今のうちにチェックしておきましょう!今回は、もっとも事故が多発する「階段」と「浴室」の見直しについてご紹介します。
◆階段と浴室には危険がいっぱい!
国民生活センターが発表した、「危害情報から見た高齢者の家庭内事故」(2003年)によると、高齢者の家庭内における事故現場は、「階段」がもっとも多く、486件となっています。また、死亡事故は「浴室内での溺死」がやけどに次ぐ2位で13件でした。
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ではどんな階段が事故を招くのでしょうか。ちょっと下図を見てみましょう。
このように、勾配が急な階段は足を踏み外し、転落する可能性大!段のふちにはストッパーもなく、すべりやすい構造です。また、照明も不十分で、夜間はとくに危険。
急な勾配は上図のようにゆるくしましょう。また、カーペットを敷いたり、ストッパーを取り付けて、すべりにくくする工夫をすると安心です。てすりも大事。ご本人の身長などにあわせ、伝い歩きしやすい位置を選びましょう。明るい照明を取り付ければ、夜間も安全。
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