ピルは何のために使うの?
避妊と副効用(期待できる作用)
ピルの作用は避妊だけではありません |
・避妊効果
・副効用(期待できるよい作用)
もちろん一つはピルの本来の目的である避妊作用。ピルの避妊効果はきちんと使用すれば1年間に0.1~0.3%、つまり大体1000人に1人。コンドームを使った避妊法が2~3%といわれていますので、かなり確実な避妊法ということになりますね。
これに関しては、非常に面白い調査結果があります。
1990年のフランスで行われた調査なのですが、「この20年間で女性の人生を変えることに最も貢献したものは何ですか?」という質問を女性にしたところ(複数回答可)、なんと「避妊(ピル使用)」が59%で1位だったのです。
ちなみに2位は「責任ある地位につけること」。自分で妊娠・出産をコントロールできるというメリットは、女性にとって地位よりも大きかったのですね。(資料:LE NOUVEL OBSERVATEUR/FEMME S du 6 au 12 decembre 1990 ;参照リプロヘルス情報センター 海外避妊事情)
そしてもう一つは副効用。副効用というのは副作用の逆。お薬には本来の作用以外に、飲んでメリットになる場合があります。ピルの場合は
・月経量の減少、月経痛の改善
・にきびなど肌トラブルの改善
・月経不順の改善
のために使われることがあります。また
・卵巣がん、子宮体がん、卵巣のう腫のリスクが減る
ということも指摘されています。参照:日本産婦人科学会 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版) 平成17年12月
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