/肩こり・腰痛の薬・湿布・温湿布

肩こり・筋肉痛の薬 インドメタシンて何?

肩こり、腰痛、筋肉痛のシップや塗り薬に「インドメタシン」や「フェルビナク」という炎症を抑える成分が入っている製品があります。今回は、その成分について少し詳しくご紹介します。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

インドメタシンって何ですか?

同じ部位への長期間使用は避けましょうQ:最近、週末に野球をしています。運動不足のせいか、筋肉痛に悩んでいます。
コマーシャルでやっている「インドメタシン」入りの塗り薬か、シップを購入しようと思っておりますが、このインドメタシンで何ですか?

A:はい。インドメタシンとは、炎症を抑えたり鎮痛作用のある物質です。

もう少し詳しく説明しますと、体内で痛みや炎症の元となる物質が作られるのを抑制します(シクロオキシゲナーゼ活性阻害によるプロスタグランジンの合成阻害)。
※筋肉痛は、筋の収縮により痛みの物質(キニンなどが遊離)が出てくるために起こると考えられています。また、この痛みの刺激によって反射的に筋肉を収縮させて「こり」が起こるといわれています。

インドメタシン以外にも、フェルビナク、ピロシキカム、ケトプロフェンといった成分も体内で同じ働きをして、炎症を抑えたり鎮痛作用を示します。

以前は、医師の処方せんがないと使えない成分でしたが、近年、処方せんがなくても薬局で購入することができる薬になりました(スイッチOTC)。
※医師の処方せんが必要な製品(湿布や塗り薬)は、これらの成分の含有量が市販のより多くなっています。

インドメタシン含有の主な製品

インドメタシンが入っている主な製品をご紹介します。インドメタシンやその他の成分が入っているかどうかは、パッケージに書いてありますので確認してください。

・アンメルシン1%(ゲル、軟膏、ヨコヨコ):小林製薬
・イメタジンハップ:興和新薬
・インサイド(液、ゲル、テープ、ハップ):エスエス製薬
・エアーサロンパス インドメタシン:久光製薬
・サロメチールID1%(液、クリーム):佐藤製薬
・パテックスID(液、クリーム、ハップ、温感):第一製薬
・新パテックス(ID)インドメタシン温感:第一製薬
・新ハリックス55ID、IDS:ライオン
・バンテリンコーワ(液、クリーム、パット、ゲル、スプレー、ハップ
 他):興和新薬

使用上の注意点

特に貼り薬などは、同じ部位に長期間使用するのは避けてください。使い続けても筋肉痛等の痛みが治らない時には、使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

かぶれたり、赤みや湿疹(しっしん)ができた場合は、使用を中止してください。

喘息や胃潰瘍等やアレルギーがある方は、使用前に医師に相談してください。

妊娠または、妊娠の可能性がある人は使用を避けてください。

ピロシキカム、ケトプロフェンという成分が入っている製品の場合、使用部位を日光にあてないようにしてください。光線過敏症といい、患部を太陽の光にあてると、湿疹やかぶれが現れてしまう場合があります。

その他、心配なことがありましたら、製品を買うときに薬局の薬剤師にご相談ください。


<*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。


【参考リンク先】
インドメタシン>うなぎと梅干>薬事苑
お薬の基礎知識Part15 シップ薬の使い方(All About記事)
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