最近ガイドが見ていて興味を引かれたサイトが「病院の通信簿」。
通信簿といえば、あの、小学生の時にドキドキしながら一人一人先生から渡された印象が…。
でも、「病院の通信簿」って、一体どんなサイト?と思ったガイドは、早速このサイトを作っている会社フィードバックジャパンの代表取締役 蔵敷健治さんにお話しを聞いてくることにしました。
そもそもどうして「病院の通信簿」を始められたのですか?
代表取締役 蔵敷健治さん |
私の父は腎臓病で透析をして、腎移植までしました。でも、腎移植で結局拒絶反応が出て、移植した腎臓を摘出しないといけない状態までになったのです。こういう状態になると、もう、自分で病院を選ぶどころの話しではないわけです。救急車で運ばれた病院にいくしかない。
ある一つの病院に行った時、まあ、一見、非常にきれいなんですよね。でも、お医者さんは目を見て話してくれないのです。そして、父は結局3ヶ月入院したのですが、だんだん諦めて行くのがわかるのです。「もう頑張れない」と。
ところが、その後に今度は大腸がんで違う病院に行ったのですね。そこの病院は、まあ、はっきり言ってかなり施設もボロボロだし(笑)、お医者さんも疲れていました。でも「大丈夫ですよ」「頑張りましょう」って言って、目を見て話してくれるんですね。大腸がんの手術も、思ったよりがんが広がっていて、吻合がうまくいかなかったんです。でも、お医者さんはそれを隠さないで言ってくれて、「ごめんなさい」とまで言ってくれたんですね。
逆に、私も、ずっとお医者さんを見ていて、ずっとありがたいなと思っていたので、それをすんなり受け入れることができたし、むしろ謝罪する必要なんか全くないとまで思ったのです。だって、人間がやる以上、確実なことはあるはずがないじゃないですか。それをお互い受け入れないといけない。そして、私とそこのお医者さんに関しては、非常にコミュニケーションがうまくいっていたので、それを全く違和感なく感じることができたのですね。
「患者が見ていい病院」とは「患者が自分で治したいと思える病院」
ーーーーーなるほど、コミュニケーションがとれていればお互いが納得した医療を受けることができると。それで、そういう病院を探せるサイトを始められたわけですか?そうですね、続きになりますが、その大腸がんの手術を受けた病院で、父は結局人工肛門を付けて、気管切開までしたのですが、それでもたまに目を開けて意識があるときに、「頑張りたい」って言うんですよ。その前の病院では諦めかけていたのに。
だから、究極には私は「患者が見ていい病院」とは「患者が自分で治したいと思える病院」なのだと思います。
そのためには、患者さんが疑心暗鬼で何も言えない状態も良くないし、逆にお医者さんが「患者さま」と呼ぶ必要もない。お互いが対等で、感謝しながら治療をしないといけないと思っていますし、「病院の通信簿」はそのためのツールだと思っているんです。
ーーーーーでも「通信簿」って言われると、言葉のインパクトが強くて、なんかドキドキしてしまいますが(笑)
そうですね(笑)言葉の力ってありますからね。実はそのインパクトを考えてつけた名前でもあるんですよ(笑)。
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