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医師が教えるコツ!病院への上手なかかり方(2ページ目)

病院でできるだけ納得のいく診察を受けるためのちょっとしたコツをとりあげてみました。参考にしてください。

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

3.実際の診察

さあ、ようやく診察室に呼ばれました。
まず、診察側が知りたいことは
「どうしてこの患者さんは病院にいらっしゃったのかな?」
という事です。

そのために重要なことは
「自分の症状を正確に伝えること」と、「自分の希望を正確に伝えること」です。

医師は患者さんの訴えからいくつかの病気を思い描き、その中から「最もありえそうなもの」を考えていきます。
ただ、知っておいて頂きたいのは、意外と知られていないけれど、医師の思考過程の中には可能性は低くても、生命を脅かすような重症度の高い病気の疑いはないかどうかを確認する作業も含まれているのです。
ですから、たまに「なんで、こんな関係ないことを・・・?」ということを聞かれるのはそんなわけもあるということを知っておいてくださいね。

4.絶対伝えないといけないこと

これは英語でいういわゆる5W1Hです。(what,who,when,where,why,how)

what・・・何がつらくて病院にいらしているのか
who・・・(ま、これはあたりまえですけど、)誰が?
when・・・いつから?
where・・・どの部分が?
why・・・自分としてはこころあたりは? 
how・・・どんなふうに?(たとえば、こんなとき一番辛い、こんなことをすると悪くなる、など)


たとえば、
「3ヶ月前から、腰が痛くて一向に良くならないので、今日来ました。重い荷物をもってからのような気がします。座ったり立ったりする時が一番痛いです。」
などと話していただけると大変わかりやすく、嬉しくなってしまいます。

反対に
「えっーと、もう痛くて痛くて…
(どこがですか?)どこが?えっと、いろんなところですね。そうそう、特に首なんか音がするんですよ!。
(それでは一番くびがいたいんですか?)いや、一番痛いのは腰です。
(いつからですか?)いつからって?昔から腰は悪いんですよ。
(じゃあ、最近いきなり悪くなったのですか?)いえ、3ヶ月前からです。
(なにかきっかけはありますか?)昨日から結構調子はいいんですけどね。
(じゃあ、だいぶ良くなったんですね)いや、やっぱり痛いんですよ。
(・・・・以下続く)」
なんていう会話がよくありますが、要点にたどり着くまでに時間がかかってしまいます。もちろん、何でもない会話が重要なこともありますが、込み合った病院の、限られた時間内でできるだけ納得のゆく診療を提供する&受けるためには、状態を正確に伝えるのは必要不可欠だと思います。
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