抗がん剤/抗がん剤治療の副作用・対策

全く新しい抗がん剤の副作用対策とは

食欲不振、全身倦怠感、脱毛、白血球減少……。抗がん剤の副作用は、どうしても避けられないものです。従来も様々な対策がなされてきましたが、今までになかった新しい方法について、最新情報をお届けします。

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド

サプリメントで抗がん剤の副作用が減る!?

サプリメントと副作用
抗がん剤治療では避けられない、副作用対策。今までも様々な医薬品が副作用対策として用いられてきています。しかし、サプリメントを用いる全く新しい方法が報告されました。
抗がん剤治療では避けて通れない副作用。食欲が落ちたり、白血球の数が少なくなったり、そして髪の毛が抜けたり。

様々な副作用に対して、我々医師も、色々な対策を講じています。体への負担が少ない新規抗がん剤の開発や、投与方法の工夫も、この数年で飛躍的に進んできています。

しかし、抗がん剤による副作用は、なかなかコントロールが難しく、医師も、「副作用はあるけれども、効果が期待できるのでがんばりましょう」というスタンスで治療に臨むことがほとんどだと思います。

今回は、抗がん剤の副作用を軽減するための最新情報をお伝えします。

真夏の札幌での熱い討論

真夏の札幌での熱い討論"
夏の札幌で、日本のみならず欧米やアジアから集まった研究者・臨床家が、それぞれの研究成果を報告しました。
去る7月26日、27日に二日間。札幌である研究報告会が開催されました。そのテーマとなったのは、AHCCという物質です。AHCCとは、Active Hexose Correlated Compoundという物質で、キノコの担子菌から抽出された多糖類を指します。

もともとは、20年ぐらい前に発見されたもので、それ以後色々と研究がすすめられてきています。日本でも、関西医科大学や北海道大学、帝京大学、大阪大学などと共同研究を進めており、欧米の大学や医療機関との研究も盛んです。年に1回開催されている研究会では、今年も、熱い討論が繰り広げられました。

私自身も、今から6年ほど前にその存在を知り、この研究報告会への参加は今年で4回目になりますが、今年の発表は、非常に興味深いものが多く見られました。

次のページでは、AHCCが示した抗がん剤への副作用に対する影響についてご説明します。
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