欧米で認可されている医薬品。日本でそのまま使えないの?

欧米の抗がん剤
インターネットの発達もあり、新しい抗がん剤の情報は意外に簡単にアクセスできます。
最近のがん患者さんやそのご家族にとって、インターネットは強力な情報収集ツールになってきました。

国境を飛び越えて、常に最新の情報を見ることができるというインターネットの特性は、時に悩ましい状況を生み出すこともあります。

その代表的な例が、患者さんが、欧米で使用されている新しい抗がん剤をインターネットで発見し、自分の治療にも使って欲しい、とおっしゃる例です。

すでに日本における標準的な治療はすんでいるが、新たに再発が見つかったというようなケースでは、非常に切実な問題になることもあります。

今回は、IT時代独特とも言える、新規抗がん剤にまつわるお話です。

厚労省がネックなの?

厚労省がネック?
日本の保険制度の中で使用するには、厚労省がその製品を医薬品として認可する必要があります。
私たち医師が、保険診療の中で用いるためには、その製品が医薬品として厚労省の認可を受けて、薬価という保険上の薬の価格を割り当ててもらう必要があります。

これには、やはり、時間がかかるのですが、がんの患者さん、とくに、現在の治療法ではもう限界だということを医師に告げられた方にとっては、やっと探し当てた薬が、保険制度上使えないということでショックを受けられるケースも少なくありません。

また、一般的なお役所のイメージもあいまってか、厚労省の怠慢とか、てきぱきしないからだ、といった声が聞かれることもあります。

しかし、欧米で認可された薬をそのまま簡単に日本で認めてしまった方が良いのでしょうか?

次のページでは、欧米で認可された医薬品も、厚労省がチェックする理由についてご説明します。