感染症/HIV感染症・エイズ

輸血の常識~ウソ・ホント 輸血でHIV感染(3ページ目)

輸血でHIVに感染したというニュースをききました。輸血ってそんなに危ないものなのですか?何かあったら肉親からもらったほうがいいのかしら?

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

女性ならではのちょっとしたお悩みに対してガイドがお答えします。Q.輸血でHIVに感染したというニュースをききました。輸血ってそんなに危ないものなのですか?何かあったら肉親からもらったほうがいいのかしら?


輸血の常識~ウソ・ホント

感染症以外の危険

=肉親から輸血したほうが安全?=
これはウソです。よく昔のテレビドラマで、『一族が集まって血を集める』なんていうシーンがありましたが、これはいまでは、逆に、輸血後GVHDという激しいアレルギー反応を起こしてしまう可能性がUPしてしまうので、むしろ『禁』なのですね。   
(※輸血後GVHD:輸血1~2週間後に発熱・紅斑で発病し、続いて肝障害・下痢・下血などの症状が続き、最終的には骨髄無形成・汎血球減少症を呈し、致死的な経過(致死率約95%)をたどる病態。輸血された血液中にあるリンパ球が、患者の骨髄・皮膚、肝臓などの組織を攻撃することが原因である。厚生省ホームページより引用 http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0804/116.html)

=『輸血で死ぬことがある!』ってホント?=
ホントです。上にご紹介した『輸血後GVHD』では死にいたることがあります。ちなみに対策として現在では放射線を血液にあてています。でも、危険性がゼロになるわけではないのですね。

=自己血輸血は安全?=
ホントです。ある程度出血することがわかっている手術を予定して行う場合では、現在では『自己血輸血』といって自分の血をためておいて手術の時に使う方法があります。これは基本的には自分の血なのでかなり安全です。

医学が進んだとはいえ、やっぱり人間の編み出したものなのでいろいろなアナがあるのですね。知識としてもっておくと何かと便利だと思います。


=輸血でHIV感染INDEX=

1.輸血でHIV感染が起こったワケ

2.輸血の常識~ウソ・ホント






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