長生き分のリスク? 骨粗鬆症
長生きは喜ばしいことですが、骨折のリスクは高まります。(A.D.A.M.) |
骨粗鬆症は糖尿病合併症とはまだ認められていません。世界的にそうなのですが、糖尿病があっても平均余命を全うできる時代になってきましたから、もっと注意を向ける必要があります。なぜなら、糖尿病のある女性はとても骨粗鬆症による骨折が多いからです。
合併症とされていないので医療からの積極的な働きかけはありません。自分の足で最後まで歩きたい人は自分で骨を守る必要があります。
自分の骨を守る方法は?
定期的な骨量測定、食事によるカルシウムの摂取、規則的なエクササイズなどの一般的な予防の他にも、サプリメントや骨量を増やす薬物療法も有効です。つい先日の2007年12月18日、アメリカのAHRQと言う医療評価をするUSA厚生省の一部門から、骨粗鬆症薬のコメントが出ました。各グループの薬はいろいろな機序で骨を守るのですが、それぞれ効果があるということです。でも、どれがベストかは分からないというのが結論でした。
薬については次回で触れますが、薬を処方された骨粗鬆症の患者の多くが服用を中断するようで、その理由がふるっています。骨粗鬆症の自覚症状がないのに薬を飲み続けるのが嫌なのです。
ここに問題の核心がありますね。骨粗鬆症による骨折が大問題なのです。骨折が起きないと本気になれません。
糖尿病者はこの骨粗鬆症による骨折が高リスクなのです。理由は2つあります。まず糖尿病そのものに直接原因がある骨量減少があります。そして視力低下、末梢神経・自律神経の障害によるバランス感覚の悪さ、夜間の頻尿、低血糖による立ちくらみetc 骨折に結びつく悪条件は他の合併症によるものがたくさんあります。
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