基本となる5つの生活ルール
クリーブランド兄弟、2人合わせてインスリン歴147年! 「やる気」になって糖尿病と付き合いましょう。 |
これは特に2型糖尿病の人に求めたいことです。2型はゆっくりと進行するので、どうしても対応が後手にまわりがちです。
食事療法と運動療法でコントロールがつかなくなったら、薬物療法の時期ですね。すでに2~3種類の経口剤を服用しているのなら、次はインスリンの導入です。例えば夜1回のロングアクションのインスリンだけでも大きな効果があります。進行するのは病気の本質ですから、自分を責めずに、正しく対応していきましょう。
2. 血糖測定器から情報を引き出そう
そもそも糖尿病は炭水化物の代謝障害。血糖値を一定の範囲に保つ計器が壊れてしまった状態だと思ってください。だから人類が30年前に手に入れたばかりの血糖測定器の力を借りましょう。
過去2~3ヶ月の平均血糖を示すA1Cと、その日その時の血糖値を示す自己血糖測定の記録があれば、自分も担当医も治療に必要な決定が容易になります。
コントロールを乱しているポイントを把握することは大事です。
3. 自分の血糖パターンをつかもう
自己血糖測定をした時は、日時、食前・食後を記録します。その時の食事や活動量、非日常的なストレス、体調も記入しましょう。これら全部が血糖に影響するからです。
記録するのが目的ではなく、そのデータで学習するのです。日本ではインスリンを使わないと健康保険の対象になりませんが、自己負担ならだれでも自己血糖測定はできます。
朝1度の空腹時血糖チェックだけでも大変なご利益がありますよ。自分の人生と、1日1回150円の交換なんです。
4. 薬の指示は守るべし
薬はスケジュールどおりに、正しい用量を、正しいタイミングで服用することが大切です。
医師は指示が守られているという前提で処方を調整するので、そうでなければ根本が崩れてしまいますね。その代わり、薬で気になることがあれば遠慮なく医師に相談しましょう。医師はいかようにも対応できるのですから。
5. とにかく体を動かしましょう
食事で取った炭水化物(ブドウ糖)の大半は筋肉に収まります。余ったものが脂肪になるのです。だから衰えた筋肉量を増やす(あるいは維持する)のは大事ですね。
エクササイズというとジムでのトレーニングを考えますが、この忙しい社会では時間のやりくりが大変です。1日に5分でも10分でも余計に歩くだけでも意味がありますよ。
>>いかがですか? 特効薬はない代わりに、何も難しいことはないですね。次ページでは残り5つをご紹介します。>>