糖尿病/糖尿病の治療法・病院

クリニックと大学病院、どちらを選ぶ?(2ページ目)

糖尿病と診断されると、やみくもに有名な大学病院へ行きたがる人と、掛かりつけ医のままで「よし」とする人に分かれますね。わたしはどちらにも反対ですよ。

執筆者:河合 勝幸

糖尿病協会とは?

(社)日本糖尿病協会というと何かものものしいですが、患者も医師もボランティア参加の集まりです。

1921年のインスリンの発見以来、人類は初めて糖尿病治療ができるようになりましたが、初期はインスリンもなかなか入手できませんでした。
そこで有志の医師たちが集まって、糖尿病のある人(特に1型の子供たち)を救う組織を作りました。だから最初からNGOであり、NPOなんですよ。

世界で一番早くその糖尿病協会ができたのはポルトガルです。
そして、国の規模での糖尿病者協会が初めてできたのはイギリスで、1934年のことでした。この時、著名なSF作家、H.G.ウエルズがザ・タイムズ紙上で国民に設立の呼び掛けをしたのは有名な話です。H.G.ウエルズは1型だったのです。

アメリカの糖尿病協会設立は1940年です。今は世界一の規模ですが、こちらも最初は25人の医師が発起人でした。
わが国では医師だけの日本糖尿病学会ができたのが昭和32年(1957)で、4年後に患者とその家族、医師以外のコ・メディカルが会員となる日本糖尿病協会が発足。昭和62年に社団法人となって医師も参加。そして今日に至っています。

現在、糖尿病協会には、本部へ申し込めば一人でも参加できます。会報で勉強もできます。
私もインターネット委員会の委員を拝命してますが、もちろん完全ボランティアの参画です。
姉妹組織の日本糖尿病学会が専門医を認定しています。わずか3,100人しかいませんが、各県に必ずいますからお調べください。

冒頭に紹介しましたが、今回のシンポジウムに参加することで、雰囲気や専門医の人柄も分かるかと思いますよ。
たまたま、シンポジウムIの演者の一人、加藤光敏医師の新しい著書『糖尿病』を読んでいるところです。
著書から察するに、上記の諸問題を具体的に話してくれると大いに期待できます。
私たちが忙しい医師に何を伝えたらいいのか、これは私たちの課題ですね。医師とのつきあい方をマスターして、正しく病院を選ぶようにしましょう。

関連リンク
  • (社)日本糖尿病協会
  • (社)日本糖尿病学会
    • 前のページへ
    • 1
    • 2
    ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
    ※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
    免責事項

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます