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過去2回にわたり、パニック発作について取り上げました。
=パニック発作の具体的な事例=
・アメリカンドリームの女性歌手
・パニック発作で会社に行けない…
パニック発作は、突然、心臓がドキドキし、息苦しくなり、今にも死んでしまいそうな感覚になります。偽の心臓発作のようなものです。 パニック発作が月に何回も起きるようになると、パニック障害と言われます。月に3~4回、心臓発作が起きたと想像して下さい。もう、生活どころではないですよね。 今回は、パニック障害の治療をメインにお話致します。
▼ パニック発作はどうして起こるの?
皆様は、パニック発作から、どのような事を思われますか?
・ どのくらい経験している人がいる?
・ 何が原因?
・ 私は大丈夫?
・ 治る? :etc.
パニック発作の経験のある人は、100人の内、4人前後です。 パニック発作を引き起こす直接的な原因は、心の病気全般に通じることですが、脳内の神経科学的なバランスの乱れにあります。 将来、パニック発作を引き起こす可能性の高い人を、特定するのは、容易ではなく、心理的なテストや、個人の生物的な情報を用いて、統計調査が行われている段階です。
▼ パニック発作はどうやって治す?
治療には、薬を飲むのと、カウンセリングという2つのアプローチがあります。 薬を飲むのは、乱れた脳内の神経科学的なバランスを元に戻し、パニック発作を引き起こす直接的な原因を除くことが目的です。
▼ 認知行動療法も効果的です。
カウンセリングは、認知行動療法が代表的です。 パニック発作の最中には、「もう死んでしまう」と自分を見失ってしまい、パニック症状がエスカレートして行きます。これを防ぐために、パニック発作への理解を深め、自分を見失わないようコントロールできるようにします。 また、パニック発作が繰り返されると、「またなるのでは」と予期不安が起き、過去にパニック発作が起きた場所や状況を避けるようになりがちです。例えば、パニック発作が怖くて、電車に乗れないといった場合には、他の人に付き添ってもらって、実際に電車に乗り、電車に乗ることへの不安・恐怖を軽減させます。 薬を飲むのも、認知行動療法も、両者とも優れた治療法です。どちらか一方、または、両者を組み合わせて治療が行われます。 治療の経過は、大半の方は、生活に支障がないレベルまで、パニック発作の症状が軽減します。 パニック発作は、本人のみならず、家族全員の生活に影響を与えるので、家族のパニック発作への理解およびサポートも大切です。
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