『強迫神経症の背景には、脳の神経科学的なバランスの崩れがあり、心が強迫的になっている時は、脳内物質のセロトニンが足りないと考えられています。』 |
強迫神経症
過去2回にわたり、強迫神経症について取り上げました。=強迫神経症の具体的な事例=
・バイ菌を恐れた大富豪
・手洗いせずには、いられない
戸締りの確認、手洗いといった何気ない習慣も、心が強迫的になると、不安を打ち消すために、何回も繰り返してしまいます。
一旦、強迫神経症のレベルになったら、治療を受けないと、強迫観念から抜け出す事は、大変、困難です。
今回は、強迫神経症の治療について、お話致します。
強迫神経症は”本当”の病気なの?
心が強迫的になってしまうのは、本人の性格(完璧主義、潔癖症、etc)や、ストレスがたまっているといった環境的な要因のせいに思われるかもしれません。心の病気全般に通じるのですが、病気の背景には、脳の神経科学的なバランスの崩れがあり、心が強迫的になっている時は、脳内物質のセロトニンが足りないと考えられています。
強迫神経症の治療では、お薬、あるいは、カウンセリング(行動療法など)、または、その両者がメインです。
お薬で脳の状態を良くし、行動療法で心を鍛える
治療に使われるお薬は、SSRIと呼ばれる種類のものが代表的で、強迫神経症の背景にある脳内物質のセロトニンの不足を是正します。行動療法では、強迫的になる状況を模擬的に作り、強迫観念に負けてしまわないように心を訓練します。例えば、強迫的に手洗いをしてしまう場合では、実際に、手洗いの場で、強迫観念に負け、手洗いをしないように、心を鍛えます。
家族や周囲の暖かいサポートも大切です!
強迫神経症は、本人のみならず、周囲の人の生活にも大きな影響を与えるので、周りの方の病気への理解およびサポートが、ご本人が強迫神経症と戦っていく上で、とても大切です。<AllAbout関連>
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