依存症/アルコール依存症

成人男性の2%がアルコール依存症!?(2ページ目)

アルコール依存症なんて他人事と思っていませんか? 実は、50人に1人の成人男性がアルコール依存症にかかっています。進行すると、大好きなお酒を断たなければならないことも!

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

アルコール依存チェック・診断ガイドライン

では、自分がアルコール依存症でないかどうかを知るにはどうしたらいいでしょう。WHOによる診断ガイドラインがありますので、チェックしてみましょう。

アルコール依存症の診断ガイドライン

過去1年間のある期間において、次の項目のうち3つ以上の経験があったら、アルコール依存症の疑いがあります。

1 「飲酒したい」という強い欲望、または切迫感がある

2 飲み始めや飲み終わり、または飲酒量をコントロールすることが困難

3 飲酒を中止したり、減らしたりすると離脱症状(禁断症状)があらわれる

4 アルコールの効果を感じるために、以前より飲酒量を増やさなければならなくなった

5 飲酒のために他の楽しみや興味に目を向けなくなり、飲んでいる時間や酔っている時間が長くなった

6 明らかに心身や生活などに支障が出ているのを知りながら、飲まずにはいられない
(WHOの国際疾病分類ICD10による)


離脱症状(禁断症状)の例
手のふるえやけいれん、嘔吐、下痢、発汗、不眠、動悸、不安感、イライラ、あせり、幻覚など



酒の力を借りるタイプは
アルコール依存症になりやすい

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酒の力を借りて・・・というタイプの人はご用心を!
「酒は百薬の長」ともいわれ、少量たしなむ程度であれば心身の調子をよくしてくれるものです。実際、まったくお酒を飲まない人より、少量たしなむ人のほうが健康であるというデータもあります。しかし、度が過ぎると心身や生活を破壊するほどの影響力をもつもの。お酒を長く楽しんでいくためには、自分の適量を知り、酒量や時間をコントロールしていくことが大切です。

いちばん危険なのは、「明るくなりたいために酒を飲む」「酒がないと本音で話せない」というような、酒の力を借りるタイプの人。このタイプの人は、ストレスを感じるたびに酒量が増え、自分でも気づかないうちにアルコール依存症への道を進んでしまうことがありますので、十分注意する必要があります。

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