肩こり/肩こりの原因・しくみ・肩こりに潜む病気

低気圧?夏バテ? 夏に肩こりが悪化しやすいワケ

今頃の時期、疲れやすくなったり、体がだるかったり、肩こりや頭痛を感じやすいという人は多いもの。今回は、あなたの不調にもあてはまるかもしれない、低血圧と肩こりの関係について解説します。

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

低血圧で肩こりになるって本当?

疲れ

肩こり、頭痛、倦怠感などの様々な不調…ひょっとしたら低血圧の症状かもしれません

今頃の時期、疲れやすくなったり、体がだるかったり、肩こりや頭痛を感じやすいという人は多いもの。梅雨の蒸し暑さで疲れやすくなっているのか、夏バテなのか、悩む

今回は、あなたの不調にもあてはまるかもしれない、低血圧と肩こりの関係について解説します。
「夏バテ?」と思うかもしれませんが、血圧が関係していることがあります。

気温があがり始める頃から、夏の暑い時季にかけて、特に体調が悪くなることがあります。そのような原因として考えられることの1つに「低血圧」があります。低血圧は、病気が原因のもの、寝た状態から立ち上がるとおこるもの、原因不明のものとに区別されています。

その中でも、肩こり、頭痛、めまい、疲労感に関わるのは、原因のはっきりしない低血圧です。低血圧でも、つらい症状が無ければ問題ないと言われていますが、症状がある場合は病院で診察を受けましょう。診察を受け、病気が潜んでいなかった場合は、次の症状チェックをしてみてください。

いくつ当てはまる? 低血圧の症状

原因のはっきりわからない低血圧を「本態性低血圧(ほんたいせいていけつあつ)」といいます。血圧を測定した時に上の数値(収縮期血圧)が100~110mmHg以下の場合に低血圧と言われています。本態性低血圧の場合は100mmHg未満が多いようです。このような血圧の時に見られる症状があるのですが、いくつあてはまるでしょうか?

  1. 肩こり・頭痛・めまいなどの症状がある
  2. 食事の量が少なく、たくさん食べると胃がもたれやすい
  3. 姿勢を良くしても、肩がこりやすく、目も疲れやすい
  4. 手足が冷える
  5. 身体がだるく、疲労しやすい
  6. 寝つきが悪い・朝なかなか起きられない

血圧が低くて、あてはまるものが1つ、または複数ある場合、それは、低血圧による体調不良かもしれません。

気温が高くなると、どうして肩こりになるの?

重要視されている血圧の上の数値は、何を表しているのでしょう?それは、心臓が縮み血液を全身へ送り出す時に、血管の壁にかかる圧力です。この時、大きな圧力がかかるのですが、低血圧の場合は、この押し出す力が弱く、血管への圧力も低いということなのです。

肩こりになりやすいのは、血液の流れる力が弱く、血行が悪くなる傾向にあり酸素も行きわたりにくくなるためです。気温が高くなると、身体の血管が広がるのですが、広がった血管に対して血液の流れる力が弱いため、さらに血行不良となり、肩こりや倦怠感などの症状が強くなることがあります。

低血圧のツライ症状をやわらげるポイントとは?

「え?こんなこと?」と思うほど耳慣れた内容なのですが、低血圧の人は、とくに取り入れていただきたいポイントです。

1. 身体を冷やさず、温めよう!
  • 冷房をつけたまま眠らないようにしましょう。
  • 寝る前に部屋を冷やしておいたり、扇風機で空気を循環させるのもよいでしょう
  • 食事制限などでのダイエットは避け、たんぱく質もしっかり摂りましょう。栄養バランスが大切です!
2. 夜更かしはしないようにする
  • 眠る直前には、脳も体もリラックスできているようにしましょう
  • 早目の時間帯に布団に入るように心がけると、起床が楽になっていきます
 
3. 日常生活の中で、身体を使ってみよう
  • エスカレーターではなく階段を使う
  • ウインドウショッピングをして、楽しみながら歩く
  • なるべく座りっぱなしにならないように、なるべく席を立つ機会をつくる
  • テレビをみながらストレッチ・足踏み運動など
 
4. 温めるからといって、無理な長湯はダメ
  • 入浴温度にも敏感なので、自分にとっての適温で、身体が調子の良い時間だけお風呂に浸かりましょう
5. ストレスを上手に解消!
  • ストレスがたまると、胃が不調になりがちな低血圧の人は、影響を受けやすいので注意が必要です
  • ストレスは、体の力が抜けない状態をつくり、肩こりや頭痛の症状を悪化させることがあります

低血圧の症状は、生活のリズムやストレス、環境などに影響されやすいといわれています。肩こりや倦怠感が続くと、本人はツライのですが、周囲にはなかなか理解してもらえません。多忙な毎日だと、なかなか難しいのですが、なるべく上記のポイントを思い出して、低血圧の症状が出ないように心がけましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます