院長)我々はきちんとした技術、きまった動きを的確に正確に行うことが大事だと思っています。各スタッフがマニュアルをしっかりと自分の頭の中に持って行動するように教育しております。
そして患者さんの気持ちをくんで、不愉快にならないようにする事に力を注いでいます。初診の患者さんでも、長く治療されている患者さんでも、先が見えないという意味においては同じなので、きちんと話をしていく事が大事だと思っています。最近の患者さんは本やインターネットで情報を沢山知っておられるけれど、実感がないので診察を受けるとショックを受けられる事が多いです。だから我々スタッフの接する態度が大事だという事です。
待合室です。広々としています。 |
池上)チーム医療についてどのようにお考えでしょうか?
院長)当院のコンセプトとして、真中にいるのはいつも患者さんです。それをチームで応援して、方向付けていくのが仕事です。
現在スタッフはエンブリオロジスト4名、ナースは浜崎婦長以下8名、パート4名の体制でサポートしております。
池上)メンタルサポートについて教えて下さい。
院長)患者さんが当院を尋ねてこられる目的は妊娠するためです。しかし妊娠というものは皆さんもご存知の通り確実性のあるものではありません。よって、悩むことが出てきます。
そこで我々はどんな事で悩んでいるのか?聞いてあげることが大事だと思っています。それは婦長が中心になって行っています。
最近特に問題になっているのが、不妊治療をどの時点でやめるか?ということです。不妊治療を行ってきて、結局良い結果を得られずに妊娠の可能性が極めて低い年齢になった方にどのようにお話をするのか?という部分です。
我々としては技術の限界まで治療を行っている旨を説明します。その上で今まで一生懸命階段を登ってきたのだから、降りてもいいのではないか?というような話をさせて頂くこともあります。とにかく難しい問題だと思いますが、我々は患者さんと共に悩みを共有し、最善の道を模索できるよう心がけていく所存です。
男性のための採精室です。 |
池上)代理母、AID、エッグドナーについてはどのようにお考えですか?
院長)私は患者さんが望むなら、それはそれでOKなのではないかと思っています。いくら日本で規制があっても結局は他の国にいきますから。両親・子どもが幸せであればOKだと思います。
池上)なぜ、3ヶ所に分院を造られましたか?
院長)最初に栃木でクリニックを造ったのですが、当時不妊専門クリニックが非常に少なかったので、東京や神奈川から患者さんが来られていました。そこで東京にクリニックを造った方が患者さんに利便性が高まると思い、造りました。