治療で一番不安に思うのは?
不妊治療をしていて何が一番不安に感じるかというと「この不妊はいつになったら治って妊娠するの?」という部分だと思います。これはどんな名医でもその時期をはっきりと言えません。妊娠の成立は神のみぞ知る部分でまだまだ未解明な部分が多いからです。
実は私も治療に時間のかかる皮膚疾患にかかった時に感じたのですが、患者の立場で知りたいのは「どうすれば最短時間で結果が出るのか?」ということでした。仕事を持っていて、治療に限られた時間しか取れない人にとってはその部分が最も気になるところです。
自分の中で時間設定をしたいですね |
特に不妊の場合は治療に半年以上かかることも多いので、治療を受けている方の気持ちも体力も消耗してしまう事がよく見受けられます。そのために治療を断念する人もしばしばおられます。
そこで今回、私は1つの提案をしたいと思っております。それは「自分の中でマイルストーンを決めてみよう!」ということです。
例えば、6ヶ月頑張ってみようと決めたら、その期間を出来るだけ努力して、うまくいかなければ3ヶ月休んで体と心の調子を整えるというタイムスケジュールを組んでみようということです。(その期間設定は個人の自由に)
不妊治療の方によく見かけるのが何年も自分のカラダと心を追い込む人です。客観的にみていると強迫観念のように淡々と治療を受けているのです。あれでは妊娠可能な人でも妊娠できないと思います。
治療疲れは妊娠に影響があります。 |
それから高度生殖医療の場合は1回治療をしたら、1回はお休みするということも考えるべきだと思います。排卵誘発でも、体外受精でもカラダに負担をかける治療です。今の技術の進歩からその影響は徐々に減ってきているとはいえ、採卵はカラダに穴をあける作業ですし、排卵誘発も過剰にホルモンを投与する訳で、カラダには大きなストレスだからです。
だから「自分なりの治療スタイルをぜひ考えて欲しい」と言うのが今回の私の記事の主旨です。
次ページではこの記事を書くきっかけについてお話致します。