不妊治療新薬フォリスチムが保険適用に!
フォリスチム製剤写真(75IU・150IU)です。今回は 50IU製剤が追加になりました。 |
先日、記事に書きましたとおり、日本の不妊治療薬(卵胞刺激ホルモン製剤)は尿由来の製剤がほとんどで、その原末供給の不安定さと製剤の精製度の問題から早期の遺伝子組み換え型製剤の保険適用が望まれていましたが、それがようやく形になったということです。
ただ、使い方等で今までとは少し違う点もあるということで、4月に行われた日本産科婦人科学会などで情報収集を行いました。
フォリスチムとは
フォリスチム注 50IUです。 |
使用開始からすでに10年の歴史があり、現在では日本をはじめとし世界90ヶ国以上で使用されています。信頼性や安全性が高いため、欧米ではすでに遺伝子組み換え(リコンビナント)FSH製剤が尿由来製剤に代わり治療の主流となっているようです。
保険適用に至るまで
フォリスチムは2年前の2005年8月から、生殖補助医療(ART)を目的とした「複数卵胞発育のための調節卵胞刺激」を適応症として販売されています。ご存知のように、フォリスチムは、この適応症をもつ日本で唯一の卵胞刺激ホルモン製剤です。ただ、ARTに使用が限られ、また保険が使えないために、やや使いにくいところがありました。しかし、今年、2007年3月から、排卵障害(一部の排卵障害を除く)に対して排卵誘発を行う場合に、保険が使えるようになりました。また、今回、フォリスチム注50という新しい剤形が追加されています。
●関連サイト
久しぶりの不妊治療新薬登場! フォリスチム(排卵誘発剤)
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