先日、長野県諏訪の諏訪マタニティクリニックの根津院長が記者会見を行い、代理出産で娘夫婦の子供をお祖母ちゃんである娘の母に産んでもらったケースを発表しました。私もそのニュースを見て驚いたので、きっと不妊について詳しくない方はそんなことが出来るのか!と大変驚かれたのではと思います。今回はそのケースを含め、代理出産について情報整理していきたいと思います。

関連サイト
諏訪マタニティクリニック根津院長の記者会見の内容

PCO
第三者に子宮を借りるて出産するのが代理出産です。

代理出産とは?


代理出産とは子宮頚ガン、重度の子宮内膜症などで子宮摘出をした方やロキタンスキー症候群(註1)のように生まれつき子宮のない方、子宮奇形のある方など自分で子供の産めない人が挙児希望の場合、第三者(代理母)の子宮を借りて子供を産んでもらうことをさします。

代理出産にも種類があり、自分の卵子と夫の精子を使って受精卵を作り、代理母に移植をする方法(今回のケースもこのパターンです)や他人の卵子と夫の精子を使って受精卵を作り、代理母に出産を依頼するパターンなどがあります。
PCO
代理母には大きな精神的負担、生理的負担の両方がかかるということで禁止している国が多い状況です。

代理出産と法律


日本には代理出産についての法律はありません。産婦人科医は日本産婦人科学会の会告に従い、代理出産については禁止方針を守って参りました。会告の内容は下記の通りです。

●日本産婦人科学会会告(2003年4月)
代理懐胎の実施は認められない.対価の授受の有無を問わず,本会会員が代理懐胎を望むもののために生殖補助医療を実施したり、その実施に関与してはならない。また代理懐胎の斡旋を行ってはならない。

理由は以下の通りである.

1)生まれてくる子の福祉を最優先するべきである
2)代理懐胎は身体的危険性・精神的負担を伴う
3)家族関係を複雑にする
4)代理懐胎契約は倫理的に社会全体が許容していると認められない

これらの会告では2003年の時点で「倫理的にも社会的にもまだ日本では代理母出産を行なうまでの社会的コンセンサスを得られない」と判断しています。

<用語解説>
ロキタンスキー症候群
先天的に腟の一部または全部が欠損するもので、上部腟欠損、下部腟欠損、全腟欠損に分類されます。頻度は4000~5000人に1人とされ、そのうち95%は月経を起こしうる機能性子宮を持ちません。全腟欠損で機能性子宮をもたない場合をロキタンスキー・キュストナー・ハウザー症候群と呼び、腟欠損のなかで最も頻度が高いものです。(Gooヘルスケアより)

関連サイト
代理出産/代理母/代理懐胎に関する基礎資料(東京大学大学院)