こんな人はすでに胆石を持っているかも!
美しいあなた(の奥様)は胆石になりやすい? |
- Fatty……脂肪質な
- Female……女性
- Forties (or Fifties)……40代ないし50代(つまり中高年)
- Fertile……肥えた、多産な
- Flatulent……(ガスで)お腹の張った
- Flabby……ぽっちゃりした、筋肉がたるんだ
- Fair……色白の(白色人種)
ちなみに「My Fair Lady(マイ・フェア・レディ)」という映画のように、Fairには「美しい」という古典的な訳語もありますが、胆石でいうところの本来の「Fair」とは、「伝統的な西洋の食文化を築き上げてきた人々(主に白色人種)」を示す言葉として用いられたようです。私たちの食生活も欧米化が進み、「Fair」という概念から胆石を想像することは難しくなったかもしれません。この他、胃を切除した場合には胆石になりやすいことが知られています。
胆石にならないためには?
食生活の欧米化が胆石になる1つの要因と考えられています。言い換えれば、適度な運動はもちろんですが、胆石を予防するための最善の策は食生活の見直しです。特に動物性油脂であるバターやクリームをふんだんに使ったお菓子やケーキ、あるいは揚げ物料理の食べすぎは胆石を作り出してしまう原因の1つです。サバなどの青魚や野菜を多く取って、食生活のバランスを心がけましょう。また、もしも胆石になってしまった場合、その性質や大きさによって何もせずに経過観察となることもありますが、状況によっては内服治療・外科手術が勧められることがあります。特に外科手術では、より体の負担を少なくして胆嚢を取り出す腹腔鏡手術(※)が主流となっています。
(※)腹腔鏡……「腹腔」は「ふっこう」と読むのが正しい日本語ですが、医療の場では「ふっくうきょう」と発音されることが多いです。腹部に小さな穴を3ヶ所程度開け、内視鏡で胆嚢を取り出します。熟練した主義が必要で、開腹手術と比べると手術時間はやや長くなることがありますが(開腹手術:60分前後、腹腔鏡手術:90~120分前後)、術後の痛みが少なく翌日から食事が可能となるなど、体への負担はずいぶん軽減されます。ただし、すべての胆石で確実に行うことができるとは限りません。術中の判断によっては腹腔鏡手術から開腹手術に切り替えなければならないこともあります。
日本人の10人に1人は胆石を持っているとも言われる時代です。症状のない胆石を見つけるためには、健康診断や人間ドックのオプションとして腹部エコー検査を行うのが最適です。セカンドライフの皆さんの中には、すでに胆石を持っている人も少なくないはずです。前述の「F」に思い当たることがあれば、医療機関で相談してみてください。