適量飲酒は非アルコ-ル性のうち!
非アルコ-ル性というのは非常に誤解を招く用語です。非アルコールは、飲まないという意味ではありません。「アルコールによる脂肪肝を起こすほどは飲んでいない」という意味です。アルコール量で男性では20g/1日、女性では10g/1日程度では、アルコール性の脂肪肝にはならないとされています。非アルコールは、全く飲まない、あるいは適量飲酒程度の飲酒量という意味です。ところで非アルコ-ル性脂肪性肝炎は何が問題なのでしょうか?
古い教科書に記載がない非アルコ-ル性脂肪性肝炎
1980年に非アルコ-ル性脂肪性肝炎は提唱されました。1989年からC型肝炎の検査が普及。その結果、多くの肝臓病がC型肝炎と関係していることが判明し、一方、C型肝炎と関係ない肝硬変も確認されるようになりました。つまり、20世紀の終わり頃に確立された病態なので、古い教科書には記載がありません。記載がなくても、この非アルコ-ル性脂肪性肝炎が恐いのは、脂肪肝の状態から肝臓病の最後の状態である肝硬変まで進んでしまう点です。