便秘薬(下剤)を正しく使用していますか?

下剤
女性への配慮からでしょうか、下剤はピンク色の錠剤をよく見かけますが、個人にあわせた分量を調節しやすいこともあって医療機関では粉薬を用いることも多いです
下剤には、大腸から水分の再吸収を抑えて便を柔らかくするタイプ、腸を刺激するタイプなど大きく4つに分類されますが、原因がはっきりしないような場合、最初は便を柔らかくするタイプである酸化マグネシウム(カマグ®・マグラックス錠®など)から使用を始めるのが良いとされています。

この酸化マグネシウムは金属イオンを含むため腎臓障害がある患者さんには使用できないこともありますが、適切な量の調節が簡単なうえ、胃の粘膜を保護する効果もあり他剤と比べても安全性の高い薬とされています(ただし、マグネシウムを含んでいるため長期間使用する場合には注意が必要なこともあります)。これに対して、市販薬の中には腸を刺激するものや、複数の成分を含んでいるものもあります。一時的な便秘の解消にはつながるかもしれませんが、薬品によっては常習的な使用を勧められないということもあります。

定期的に使用が必要な場合、特に50代以上では大腸の中に癌の原因となるポリープが潜んでいることもよくありますので、一度は大腸内視鏡検査を受けたほうが良いのではないでしょうか(なお、大腸がんの症状は下痢・腹痛・便秘、時にはまったくの無症状ということもよくありますので、早期発見のためには検査・検診を受けるしか手段がありません)。


以前ある新聞に「便秘は大腸がんの原因にはならない」という見出しの報道がされたことがあるのですが、実はそのときの根拠となった論文の要旨は

「排便の頻度(回数)と大腸がんの発生率は関係しない」

ということでした。最初のページで書いたように、便秘の定義とは必ずしも排便の回数には関係のないことを認識しなければ、こうした誤解を生じてしまうこともあるようです。これを踏まえた上でお尋ねしますが、ひょっとするとあなたは便秘ではありませんか?


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