食と健康/風邪・冷えの対策の食事・レシピ

冷え・夏バテの季節に、新生姜の醤油漬け(2ページ目)

ムシムシとした暑さが増してくると、食欲不振や夏バテ、冷房病からくる冷えなどカラダの不調が続くものです。そんな時におすすめなのが、ショウガです。夏が旬の瑞々しい新ショウガを使ったお漬け物をご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

このページでは、ショウガの機能性や食べ方の注意についてご紹介します。

要の東西を問わず薬用として活躍

新ショウガ
みずみずしさが新ショウガの魅力です。
ショウガの学名「officinale」はラテン語の「薬用」を意味しているそうです。漢方では、根を蒸し干ししたものを姜(きょう)と呼んで薬として活用し、健胃、食欲増進、冷えや下痢止め、咳き止めや解熱、鼻づまり等の風邪、痛み等の症状に薬効があるとされています。 ヨーロッパでも乾燥したものが使用され、生で使うのは日本独特の使い方のようです。

冷えや夏バテに役立つショウガの成分

近年は、こうした東洋医学や民間療法で知られている効用を裏付けるような化学的な研究も報告されています。ショウガ特有の辛みや香りの精油成分が、ショウガオールとジンゲロン、シオネール、シトラール、ピネン、リナロールなどたくさんあります。

特に辛み成分のショウガオールやジンゲロンは、抗酸化作用が強く、殺菌や食欲増進、新陳代謝の力を高めて血行を高めカラダを温める作用があると言われています。また香り成分であるシネオール、ジンギベロールなどにも、胃液の分泌促進、発汗などの作用があり、夏バテや冷え性などの改善・緩和の作用があると言われています。

メタボリックシンドローム対策にも注目?

最近ではエネルギー代謝に関わっているという研究もされ、生体でのエネルギー消費が活発になり、糖質よりも脂質の燃焼が盛んであること、血糖値の低下にも有効であることなどが報告され、メタボリックシンドローム対策にも注目されています。

もちろんまだこうした研究では、動物実験レベルなど、人がどれくらいの量をどの程度食べたらよいのかと具体的に示されているわけではありません。

食品として常識的に食べるには問題ないのですが、有効成分は、粘膜を強く刺激しますので、食べ過ぎると、胃腸の粘膜を刺激するので注意が必要です。新ショウガは、ひねショウガや、漢方等の生薬と比べると、こうした辛みの成分は少なくなりますが、その分食べやすくなります。何事も食べすぎはカラダによくありませんし、まずはおいしく適量食べることが基本ですね。

■参考
17.ショウガには脂肪を燃やす効果があるそうですが、もう少し詳しく教えて下さい。(健康のためにもっと野菜と果物を)
血糖値の低下に効果のあるショウガ成分(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター)
「健康食品」の安全性・有効性情報
・東方栄養新書(メディカルユーコン)
その他 


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