派遣で働く/派遣の基礎知識

使えるの? 紹介予定派遣(2ページ目)

紹介予定派遣とは一定の派遣期間後に直接雇用になることを前提とした働き方で、募集案件も増加しています。今回は「就業前」などにスポットを当ててメリット、デメリットについてお話します。

執筆者:林 紀子

求人情報さがしに手間はかからない?


仕事探しの段階で、実感するのは、個人の力では探せない、「今まで知らなかったけど、おもしろそう」な企業および仕事が紹介されることです。ですが、紹介予定派遣の求人は、一般派遣と比較すると、募集している企業や職種の範囲は狭くなります。

■メリット
  • 派遣会社は、個人では探しきれない求人情報を持っている
  • 自分の経験やスキルにあった仕事を紹介してくれる
  • 派遣会社に登録してあれば、紙ベースでの履歴書、職務経歴書提出が求められないため書く手間が省ける。(ただし、企業によっては履歴書の提出を求められる場合があります)
  • 直接雇用後の給与予定額など聞きにくい内容について派遣会社の担当者に質問がしやすい


■デメリット 
  • 求人は増加傾向にあるが、一般派遣と比較するとまだまだ件数は少なめ
  • 派遣会社などの検索サイトでは企業名が紹介されていない場合が多く、派遣会社に問い合わせる必要があり情報入手に手間がかかる



派遣社員の間では「紹介予定派遣」の認知度は80%を上回っていますが、企業側では54.6%と半数以上が「知らない」と回答したという調査結果が出ており、さらに紹介予定派遣を知っている企業の中でもその半数が「利用する予定がない」と回答しています。(平成19年7月 厚生労働省 派遣労働者実態調査結果の概況)

将来的に直接雇用をめざす場合、選択肢の幅を広げるため一般的な転職活動との併用も検討する必要もありそうですね。

ただ、優秀な人材を確保したいと考える企業側からみても、一定期間の働きぶりを見てから採用を決定できるというメリットがあるため、今後は認知度だけでなく利用度も増えるとも考えられており、紹介予定派遣で直接雇用につながるチャンスも増えそうです。

また、就業を決める前の重要なポイントは、紹介された時点で直接雇用後の待遇について疑問に思ったことはすべてクリアにしておくことです。例えば、雇用形態は正社員、契約社員、アルバイトなのか、給与は概算でいくらになるのか、残業代は出るのか、仕事内容に直接雇用前後で変更はあるのか、転勤の有無、長く就業する際のキャリア形成のイメージ、残業時間はどのくらいかなどです。

では、次のページで「就業中」のメリット・デメリットについてみてみましょう。
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