通訳ガイド試験は英語の試験ではない
それをまず頭に叩き込んでください。筆記試験も口述試験も、通常のビジネス英語やTOEIC対策で得られる英語では合格することは困難を極めます。
なぜなら、外国人をお迎えするときの「ガイド」にふさわしい「コンテンツ」を提供できるかどうかが鍵になるからです。
具体的には、「歌舞伎」「相撲」「寿司」など日本の文化や食事などに関して正しい知識できちんと説明できるかどうか。あるいは「日本の企業体質」「税金の仕組み」など、社会の仕組みや課題に関する質問に「事実(fact)」と「意見(opinion)」をしっかりと伝えることができるか。
さらに、「ガイドとしてふさわしい人格」も求められているという点において非常に珍しい試験であるといえます。就職・転職活動時の面接を思い浮かべてもらえればよいと思うのですが、「なぜ自分が通訳ガイドになろうと思ったのか?」「通訳ガイドとしてどんな貢献をしたいか?」といった質問をうけることもしばしば。
逆に英語(あるいは他言語)そのものの語学力はどれくらい必要とされるのでしょうか?あちこちで情報を集めてみると、「それなりに必要だがずば抜けた実力が必要とされるわけではない」という程度のようです。具体的に書くと、筆記試験は、英検一級かそれ以下。また後述試験に関しては、英検二級程度でも大丈夫というレベル。大事なのは、上記にも書いた知識と教養に裏づけされた表現力だといえそうです。その分対策をしっかりすれば合格の望みが高い試験かもしれません。
通訳ガイド試験の効果的な勉強方法は?
受験者が毎年6,000人程度の試験なので、TOEICやTOEFLに比べると対策の本や学校がかなり少なくなっています。とはいえ、合格率は5%と決して高くはない数字ですので、しっかりとした準備は必要です。●知りたい!通訳ガイド
この一冊があれば、さしあたって通訳ガイドという資格に関する情報は集められると思います。旧試験に対応した内容になっていますが、試験のポイントや「ねらい」に関しては新試験も同様ですので、読んでおいて損はないでしょう。
●通訳ガイド「英語」必勝攻略ゼミ
学生向けに書かれた通訳ガイドの目指し方。「読み、書き、聞き、話す」能力がバランスよく何時でも使えることを目的に重要構文、長文読解、規定英作文などを解説しています。
●通訳案内業(ガイド)試験 英語過去問解説
対策本がそろっていない以上、過去問題から傾向と対策を自分なりに整理しなければいけません。アマゾンで評価の低いこの本ですが、その際に、過去問題は避けて通れない部分です。
試験対策のみかと思いきや、「映画で学ぶ・しゃれた英語表現」や「話せるだけが英語じゃない」など興味深い切り口のコンテンツもあります。
いかがでしたか?普通の英語試験とはちょっと赴きを変えた試験ですよね?決して簡単な試験ではありませんが、他の人が持たない資格になる可能性が高いです。興味のある方は是非詳細を調べてみてもらいたい試験のひとつです。
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