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総務・人事・経理などスタッフ職の場合 職種別セールスポイント(1)

転職で、自分のどこをアピールするかは、職種によっても当然変わってきます。今回は、総務、人事などのスタッフ職のセールスポイントを考えてみましょう。

執筆者:西村 吉郎



転職では、目指す仕事に対するセールスポイントは何なのかをしっかり認識し、的確にアピールしていくことが大事です。今回は、総務、人事、経理などスタッフ職についている人が、何をどうアピールすればいいのかを考えてみましょう。

総務・人事は関わった仕事の多様性で勝負

総務や人事は、営業や技術職などラインの仕事と違って、裏方的イメージでとらえられがちだが、現実には、営業などに劣らない行動力が要求される職種です。

たとえば総務部は、企業と社会の接点にあり、法律的な問題にも直面することが多くなります。仕事を通じて、民法、商法、会社法、労働基準法などの法規面にもある程度の知識を持っているのであれば、スペシャリティがあると判断してもらえるでしょう。

また、会社内にあっては、あらゆるセクションとつながりをもっていますから、各ラインの現場に関する情報に詳しくなれるし、事業スキーム全般についての知識も身に付いているはずです。そこから、経営全般について自分なりの意見をまとめたり、改善策を実行に移した経験でもあれば、しかりとアピールしておきましょう。

人事セクションでは、職務分析ができて、給与体系に関する専門的な知識が身に付いていれば完璧です。最近は、職能や実績をみるだけでなく、職務によって評価基準や賃金体系を変える給与体系を採り入れるところもありますので、十分なアピール材料となります。

また、中高年層の処理問題、やる気をおこさせる組織体系など、新しい人事諸制度を構築し、実践していく力が求められています。本を一冊読むだけでもいいですから、人事制度における最新のトレンド知識を身につけておくことをお勧めします。

会社によっては、人事業務の一部をアウトソーシングしていることもあるでしょう。社外の人を使ってディレクションする能力は、社内の人とのコミュニケーションとは異なる部分ですから、このような経験があれば、ぜひアピールしたいものです。もし、派遣会社からスタッフを受け入れているのであれば、派遣会社やスタッフとの交渉を持った経験なども、重宝されることでしょう。

財務・経理は経営的視点で語れるかどうかが決め手

財務・経理の分野では、国際会計基準の導入、時価会計や減損会計、退職給付会計、連結会計などによる処理法の見直しなど、矢継ぎ早の改正が進んでいます。所得税などの税制も、毎年変更されることもあります。社会情勢の変化ととも、資産運用や調達に関するファイナンスのあり方も大きく動いています。

そのため、財務・経理部門では、会計・税務を巡る最新の知識を持つスペシャリストが求められるようになってきました。日常の業務に負われて、必要な知識を仕入れるのが精一杯ということもあるかもしれませんが、今一度、マクロの動きにも目配りする必要があります。

また、会社におけるお金の動きは貴重な経営情報の一つです。ただ淡々と経理処理するのではなく、経費削減の可能な部分はどこかなどを把握・分析したり、提案するなどの経験を養っていきましょう。

スタッフ職は、組織的な課題や問題を解決するための具体的な方法を考え、提案することも重要な任務です。これらの問題は会社ごとに事情が異なるため、マニュアルどおりにはいかかないことが多いのですが、だからこそ、会社に合った実践的プログラムを組むための企画力、独創性も重要視されることになります。

経理に限らず、それぞれの立場で、社会における問題点をすばやくつかみとるための能力として、時代を読む先見性、社会情勢に関する幅広い知識などを身につけるようにしましょう。そのような視点で自分の仕事、キャリアを語ることができるようになれば、受け入れてもらえる可能性はさらに高まることになります。 


次回は、サービス職と営業職のアピールポイントを考えます。
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