ハードルを乗り越えるための転職ノウハウ

●求人情報は多角的に収集せよ

何度もいいますが、35歳を過ぎてからの転職の難しさは、まず求人件数が少なくなることにあります。そのため、前出Kさんのような発想の転換により対象を広げていくことも必要ですが、それ以外にも、人材バンクや人脈を活用することも忘れてはなりません。

人材バンクには、管理職あるいは管理職候補として、ミドル層を狙いとした求人もかなりあります。新聞や求人誌など一般公募の媒体では探せなくても、人材バンクなら年齢的に応募できる会社も見つかるはずです。人材バンクを利用する場合は、複数、できれば最低でも5社程度に登録して、より多くの情報を入手できるようにしましょう。

ミドルともなれば、社内外に広い人脈を形成できているはずです。この人脈を生かさない手はありません。多くの会社が35歳前後で年齢制限を設けることの理由は、柔軟性や協調性に欠ける、適応能力、意欲に欠ける、使いにくい、補助的な仕事は頼みづらい、などの固定観念があるからだといわれています。

その点、知人友人から性格的な面や能力に関してお墨付きをもらうことができれば、この誤った観念は簡単にクリアできるでしょう。
求人情報を入手できるサイト集

●謙虚でかつ前向きな姿勢を示せ

多くの会社が、ミドル層にマイナスの印象を持っているのは、過去にそういう経験があったからということもあります。35歳ともなれば、自分のキャリアや生き方に自信を持つのはいいのですが、それが、自信過剰と受け止められたり、管理職の経験があることを必要以上に強調しすぎるなどのために、墓穴を掘っていることもあるのです。

とくに、大手企業に勤務した経験がある人は、応募先が中小企業だった場合、不遜な印象を持たれることが多いとか。キャリアを説明するにあたっては、常に新しいことに挑戦する気持ちを持っていること、年齢差を意識せずにだれとでも仲良くできることなど、十分に適応力を備えていることを示す必要があります。

●収入は自分の力で稼ぎ出すものと考えよ

ミドルの転職でいちばんつらいのは、転職することによって給与が下がってしまう可能性があるということです。家族の生活が肩にのっかっているために、会社選びも収入本位になりがち。これでは会社選択の幅は広がりません。

以前、50代で建設会社の経理職から食品スーパーの販売職に転職した人を取材したことがあります。この人は、住まいの近隣で職を探す事情があったということですが、店頭のチラシでみた求人は、パートタイマーの募集でした。

当然、収入は半分以下にがた落ちしますが、それでも是非にと頼み込んで、仕事を始めました。ところが、一所懸命に働く姿を見て、社長がすぐに社員に抜擢。その後、生鮮売り場のチーフ、店長へと順調にステップアップして、2年後の収入は以前とほぼ変わらないレベルに達したそうです。

年功序列が崩れ、ミドル層からはノルマのきつさと収入減を嘆く声が聞かれますが、頑張れば頑張った分だけ評価される仕組みがあれば、入社当初は希望の額を確保できなくても、働き次第で給与アップを狙えるわけです。必要な収入は入社後の実績で稼ぎ出す、くらいの発想を持つべきでしょう。

管理職などのポストについても同じことがいえます。これまでマネジメント経験がなくても、実務面でリードしていくだけの仕事ぶりを見せることができれば、先輩社員を追い越して新しいポストを得ることも可能になります。

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