記述をあまりに簡素化するべからず
履歴書は、事実をありのままに伝えることが基本ですが、かといって、簡素すぎるのも考えものです。たとえば、職歴欄には、これまでに在籍した会社の社名と所属部署を記入しますが、スペースが許す範囲で、そこで担当した業務内容や役職経験なども盛り込めば、人事担当者にも喜ばれることになります。学歴欄では、専攻した学科以外に、希望する職種に関連があれば、参加したゼミ、卒論のテーマ(表題)などまで書くことによって、さらに知識や能力をアピールすることにつながります。
また、資格欄では、仕事に直接関係ないものだと、記入を遠慮する人もいますが、一見何の関係もなさそうな趣味の資格でも、意外なところでアピールしたりするものです。資格をとっていること自体が、常に自己啓発を怠らないまじめな人といった印象を与えることもあるのですから、持っている資格はここに全部書き込みましょう。
人事担当者は、履歴書から、応募者がどんな人物なのかを思い描こうとします。資格や趣味、特技などの欄は、そのための手助けとなるような情報提供の場なのですから、自分に関する情報をできるだけ豊富に盛り込むべきです。
スナップ写真を貼るべからず
履歴書に貼る写真は、スーツにネクタイを着用した姿で、正面上半身を写したものでなければなりません。まれに、旅行先などでとったスナップ写真を切り抜いて貼る人がいますが、これでは、ビジネスのTPOをわきまえていない人との烙印を押されてしまうことになるでしょう。写真は、履歴書で唯一のビジュアルでそから、その分目立ちます。応募者の印象が写真一つで決まることもあるほどです。それだけに、できれば写真館で撮影した仕上がりのいい写真を使うべきですが、スピード写真でも、イスの高さや目線などに留意することで、印象よく撮影することもできます。何回かチャレンジして、できるだけ印象よく写ったものを選びましょう。
細部にも注意を怠るべからず
氏名や住所には、必ずふりがなをふりましょう。読めない人はいないからと省略するのは、得策ではありません。人事担当者によっては、指示されていることをきちんとやらないのは、仕事のうえでもいい加減な人なのではないかととらえてしまうこともあるからです。たったこれだけのことでマイナス印象を持たれては損です。日付に年号をつけ忘れたり、性別にマーキングを忘れたりというケースも見受けられますので、細部にまで十分に注意を払って仕上げてください。
必要以上に売り込むべからず
履歴書が自己PRのための一つのツールだからといって、自分から、「多大な評価をえた」とか、「トップの成績を収めた」などといった表現を使ってアピールするのは好ましくありません。過ぎたるは及ばざるがごとしといいます。トップの成績を挙げたのは事実だったとしても、それは面接の場でアピールすることとして、履歴書での表現は抑えめにするのがコツです。
参考記事
応募書類の書き方Q&A(前編)